多摩大総研「マネジメントレビュー」−地域観光マネジメントの時代

k-hisatune2009-10-31

多摩大大学総合研究所発行の「マネジメントレビュー」(2009年第一号)が刊行された。

パイロット版として発行してきた当誌をリニュアルし、本格的な研究誌に育てあげていく第一歩になる。
今回の特集テーマは、「地域観光マネジメントの時代」。

  • 石森秀三(北海道大学観光学高等研究センター長)「次世代ツーリズムが地域の未来を拓く」
  • 中庭光彦(多摩大学総合研究所准教授)「コモンズの観光利用における課題−−福岡県柳川市における川下りの事例」
  • 川地尚武(三重県政策部「美し国おこし・三重」推進室)「住民による地域づくりを活発化させる「場の共有」と「機会提供」の仕組みづくり」
  • 原 祐行(株式会社サンリオエンターテイメント営業企画促進課)「多摩大学サンリオピューロランド 産学協働ゼミ9ヶ月をふりかえって」
  • 酒井麻衣子(多摩大学経営情報学部准教授)「多摩センター地区の活性化に向けて−マーケティングからのアプローチ」

「研究・教育・調査プロジェクイト紹介」

 今年度に「地域プロジェクト」に関わった学生は170名程度。学部学生の1割強となった。
  「調査研究型」で、私のホームゼミの八王子場長池公園PJ、寺島学長のインターゼミ「社会工学研究会」が紹介
  「イベント運営型」で、私のホームゼミの東京ヴェルディPJが紹介
  「事業運営型」で、私のホームゼミの多摩の手土産づくり支援PJが紹介  

  • 若年者等就労意識調査:多摩市
  • シニアの地域活動支援のためのケースメソッド開発:財団法人長寿社会開発センター

「研究紹介」

  • 松本裕一(多摩大学総合研究所准教授)「企業経営と地域経営の関係性研究の方向性−千葉トヨタの事例から−」

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所長挨拶

久恒啓一多摩大学総合研究所所長・多摩大学学長室長)

2009年4月に前任の北矢行男所長の後任として多摩大学総合研究所所長に就任いたしました久恒啓一です。
平成元年に開学した多摩大学は今年20周年を迎えましたが、多摩大総研も大学開学と同時に設立され、爾来大学シンクタンクとして活動を積み重ねてまいりました。ここ数年は、多摩地域をフィールドとした地道な活動と研究を重ねております。
多摩大学は創立20周年を機に、「現代の志塾」という理念を掲げました。
個人の責任ではないことが理由で差別を受けるというような社会の不条理をただすことに、自らの能力と技術を最大限に発揮した職業(仕事)を通じて何らかの貢献をすること、それを「志」と定義してみたいと思います。
そういった志のある人材を少人数教育で豊かなコミュニケーションを通じて育てる意志を「塾」という言葉に込めています。
「志」の失われた時代に、江戸時代の松下村塾吉田松陰)、適塾緒方洪庵)、感宜苑(広瀬淡窓)などの私塾の現代版を目指し、志の高い有為の人材を育ててまいります。
経営情報学部は多摩地域をフィールドとして学生を育てるという大きな方向を確認しており、この秋には全学的組織として「地域活性化センター」を設置するなど、大学としても今まで以上に地域に深く関わる決意です。
多摩大総研は地域との窓口として、大学と一体となった仕事をしていきたいと考えており、今年度から地域観光をテーマとした活動を中心に行っていく方針です。
こういった方向を踏まえ、「マネジメントレビュー3号」のテーマは「地域観光マネジメントの時代」といたしました。多摩大総研、多摩大学、そして学外の研究者が集ったこのレビューで、私たちの熱気を皆様に感じていただければ幸いです。