市長はどこにいるのか?−市町村アカデミーで講義

k-hisatune2009-11-11

千葉県美浜区にある市町村職員中央研修所(市町村アカデミー)で、13時から17時まで研修講師を務めた。
専門実務研修課程で、「政策企画−−分権時代における自治体の政策形成能力の向上」というクラス名である。全国の地方自治体の政策、企画を担当している職員で、今回は66名だった。北は北海道から南は鹿児島まで。前職の宮城県多賀城、大学のある多摩市から受講生があった。平均年齢は30代半ばから後半。

地方分権改革とこれからの自治体行政」(大森爾・東大)、「政策形成から行政評価まで」(星野芳昭・JMAC)、「人口構造の変化と自治体政策」(松谷明彦・政策研究大学院大学)、「情報収集と・調査のポイント」(宮内泰介・北大)、「効果的なプレゼンテーションの技法」(広瀬隆人・宇都宮大)、「住民協働による政策形成」(明治大)、「図解表現の技法」(久恒啓一・多摩大)、、というラインナップである。私の講義は、「説得型行政から納得型行政への転換」という内容である。

この研修所で新型インフルエンザが出たとかで、全員がマスクを着用して受講するという連絡があったので、写真としては面白いと思ってその光景を教壇側から撮そうと楽しみにしていたのだが、時間が経っておりマスクをしている人は多くはなかった。そういう話をして写真を撮ったのが、「今日の一枚」だ。

研修において、市長の位置づけの議論が興味深かった。ほとんどの受講生は、市長の存在を忘れて仕事をしているし、市長を意識している人も市役所という組織の中に市長を位置づけている。しかし、市長という存在は、半分は市役所内ではあるが、半分は市役所の外に出ているのではないか。あるいは、市長は市役所のトップであると同時に、住民の代表でもある。こういう議論と発見があり、面白かった。

多摩大のホームページに興味を持って、市のホームページを作り直したいという人も現れた。
終了後、名刺交換をしたのは、長崎県天草市、千葉県柏市広島県福山市兵庫県川西市富山県高岡市、東京都多摩市からの受講生。