国際協力機構(JICA)で講演・研修−−志高く

k-hisatune2010-03-19

九段でギリークラブ渡辺さんと相談、市ヶ谷で国際協力機構(JICA)で研修講師、日本橋東洋経済新報社との新規プロジェクト打ち合わせ。

緒方貞子さんが理事長をつとめるJICAは、日本の国際貢献の重要な柱である政府開発援助(ODA)を一元的に行う機関として、開発途上国の経済、社会の開発、復興、安定に寄与し、「人間の安全保障」の実現を図ることを目指している独立行政法人だ。「日本のソフトパワーを発揮する」ことが、緒方理事長のメッセージだ。
このJICAから研修講師の依頼があり、市ヶ谷のJICA研究所に出かけた。国際協力人材人材部の武田浩幸次長らのスタッフとの打ち合わせ、30人ほどの職員に向けての講義と演習を3時間ほど行ったが、志の高い集団であるとの印象を持った。こういう人達が国際協力の現場を支えているのだと頼もしく思った。

今回は来年度の導入に向けてのデモンストレーション研修で「国際協力人材のための「図解コミュニケーション」のすすめ」というタイトルである。国際協力の現場を意識した講義を行ってみた。募集したところ、3倍以上の申込みがあり抽選だったとのことだ。こういう仕事には特にニーズは高いはずだ。講義では、JICAの4つの使命、国際協力人材の6つの能力に関する箇条書き的記述を、私なりに図解をしてみたものも解説してみた。

以下、受講者の所属をあげてみるが、途上国からの国際協力のニーズがみえるようだ。
資金・管理部市場資金課・東南アジア第二部計画課・農村開発部・国際協力人材部・経済基盤開発部・人間開発部・経済基盤開発部・協力隊事務局・TIC経済基盤開発環境課・国際協力人材部計画課・アフリカ部中西部アフリカ第一課・地球環境部水資源第一課・公共政策部日本センター課・東南アジア第一太洋洲部東南アジア第一課・情報政策部システム第二部・東中央アジア部東アジア課・企画部業務企画第2課・青年海外協力隊事務局計画課・東南アジア3課・情報政策部システム第一課・地球環境部森林自然環境第二課・南アジア部南アジア第一課・産業開発部電力エネルギー課・総務部総合調整課・総合研修センター能力開発課・研修コーディネータ・研修管理室。

以下、アンケートから。

  • 「広い視野」のイメージがつかめた
  • 自分自身の頭の整理と相手との認識の共有という点で重要なツールであると感じました
  • 関係者が多く複雑な話を何度打ち合わせをしても相互の理解が完全に出来ず業務が進んでいくことがあるのですが、図を利用して改善してみようと思います。非常に有益な研修でした。
  • 目からウロコの講義でした。図解はコミュニケーションだけでなく思考にも友好だとわかりました。ぜひデモだけでなく全職員(特に若手)対象に研修してください。
  • イントロダクション「文章と箇条書きが日本人をだめにした」で、おおっと参加者の興味がひきつけら、その後の3時間はあっという間に過ぎました。「日々の仕事」「自分の仕事」のみならず、色々な事を図でとらえるというのが新鮮でした。
  • 「手を動かすと頭がうごく」というのは真実で、講義、演習の中で仕事を著す図をかくと、もっとこの業務に力を入れたい、こうしたいなど、頭を使って考えることが楽しかった。引き継ぎ書などは早速実行する予定です。
  • 業務で図がかけないという悩みで参加しましたあg、結局は自分がきちんとわかっていないからだということに改めて気付かされました。また、図を使うと問題解決にも役立つとわかり大変興味を持ちました。
  • 自分が描いていた図というのは図解ではないことがわかりました
  • 事前に関連著書を読んではいたが、実際に講義を受けて理解が進んだ
  • 図解することによる合意形成の重要性、リーダーの資質等を改めて理解できた。仕事だけでなく、自分の立ち位置、今後の人生目標等の設定にも大いに役立つ
  • テクニックではなく、図解思考の理念・哲学に触れ、今後の業務姿勢まで変化できそうです。
  • 様々な場面で活用していきたい
  • 自分の課の仕事、自分のキャリアをしっかり図解します
  • かくも素晴らしい社会変革を巻き起こす勢いのある方にお会いでき光栄です。図解思考を業務に活かし、世界をより良くしていきたいと思います。
  • 仕事に、今後のキャリア形成に、そして人生設計にフル活用していきたい
  • 仕事上、外部の人に説明する機会が多いので、図解の技術をもっと勉強しようと思います。
  • 説明もわかりやすく、退屈せずに、面白い講義でした。
  • 短時間だが充実した講義ありがとうございました。じっくりと時間をかけて考える必要性を再度認識させられました。関係者とのコミュニケーションの改善に今日の知見を活用していきたい。

終了後スタッフと懇談。4月からの専門家の派遣前研修で定期的に講師を務めることとなった。