企業における「経営企画」のあり方について講演

青山のアイビーホールにて、社団法人企業研究会の企業グループマネジメント研究部会で講演。
この社団法人は60年の歴史を持つ団体で、37にのぼる業種の会員で構成されている。日本を代表するビッグビジネスのトップが理事をつとめている。http://www.bri.or.jp/main.php
企業グループマネジメント研究部会は、各社の経営企画部門の課長クラスの研究会だ。経営課題について一年間で共同作業を行っているが、発表のステージに入る前に、私の講演を聴きたいという要望だった。

住友金属工業、損保ジャパン、日本電気東急不動産、味の素、JTB首都圏、三井化学明治製菓第一三共東京ガスセイコーエプソン、キューピー、川崎重工業、NTTデータ、阪急阪神ホールディングス、JALUX、西日本旅客鉄道、IHI、東日本電信電話日本工営、NTTコミュニケーションズ、シティズンホールディングス、住友化学、NTTドコモ、凸版印刷東日本高速道路四国電力トクヤマリクルート、JTB、ソフトバンク、カネカ、など錚々たる大企業だ。世話人として弁護士、パナソニック帝京大学、ミヤノなどの委員も。合計43名。

役職をランダムにあげる。
社長室経営戦略グループマネジャー、経営企画部経営企画担当部長、関連会社統括部主席部員、技術・経営企画室主席部員、総合企画部戦略企画・IRチーム、経営企画室課長、グループ事業推進部担当課長、本社管理事業部グループ協働推進チームサブリーダー、経営企画室課長、経営企画部担当部長、経営戦略本部企画管理部主査、グループ人事部ジェネラルマネージャー、、、、など各社の経営企画を担当する俊才達だ。

「図解式プレゼン資料のつくり方」というテーマをもらっていたが、企業に於ける経営企画の在り方を中心とした内容にした。前半は考え方。後半は事例で検証。昨年のメンバーがつくった資料を材料に、その資料がなぜダメか、そしてどのように考えるかを具体的・実践的に例示するというやり方をとってみた。「マッキンゼーの7S」という考え方を批判し新しい枠組みを提示したり、「業績評価制度」についての議論の欠陥を指摘し一つの全体像を提示してみた。

以下、私のまとめ。
経営企画とは「経営ビジョンにもとづく優先目標の達成に向けて、現場で戦う人材の心を鍛え技を身につけさせ最強を目指すために、社風を含めたしくみやシステムで全面的に支援していく」ことである。
業績評価制度とは、「明確な目的を持った、中長期的視点に立った、公平・透明で納得性の高い業績評価制度をつくり、それをグループ内に浸透させる」ことである。

以下、その場で書いてもらったアンケートから。

  • 先生の著書は読んだことがありましたので、今回は事前に再読してセミナーに臨みました。図解のお話が中心になると思っておりました。しかし、経営企画のありかた、そして経営企画部員のあり方、参加者を分析され、それに合わせた講義をいただき、大変驚くとともに、内容が濃く大変ためになりました。
  • 問題点のの抽出につながる全体像の把握、思考法のお話だったので意外でした。分科会の初期にお話を聞いておけばよかった。
  • 本日の講義は終始集中して拝聴することができました。辛口。
  • 経営企画スタッフは、全体観を持つ、全体像を示す責務を背負っていることを改めて感じました。先生の「図解仕事人」を読んでいます。
  • 当社の課題、なぜ問題が多いのか、あらためて明らかになりました。
  • 非常に興味深く聴かせていただきました。
  • 物事の本質に取り組む新たなきっかけになると思います。
  • 内容の本質を極めた表現・まとめ方が重要なことがよくわかり、今後の経営企画を進めていく上で強い刺激を受けた。とても参考になるすばらしお話をありがとうございました。
  • 「社員のためには、自分の納得のいく言葉で作った方がいい」「定量効果よりも、定性効果を重視せよ」など大変勉強になりました。
  • 本日の講演を聴いて非常にスッキリしました。歯切れのよい講演をありがとうございました。
  • とてもユニークな講演で興味深い内容だった。
  • 大変貴重なヒントとなり、実際に取り組んでみようと思います。