内村鑑三「後世への最大遺物」(岩波文庫)から

学部運営委員会、多摩学研究会、インターゼミ、会食、、。

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10時:学部運営委員会。カリキュラム改革に伴うシラバスの指針が決まる、、、。
12時30分:多摩学研究会。金先生と私の発表の番。私のテーマは「代表的多摩人研究」。13市32人の「代表的多摩人」を挙げて今後の研究のデッサンを述べた。

16時20分:九段サテライトでインターゼミ。今年最初のゼミ。学長からは「ヒューマンリレーションマップ」と「アセットマップ」をつくり昨年と比べよ、進化しているかという問いかけがあった。その後、各プロジェクトに分かれて指導教員による論文のブラシュアップ作業に取り組む。「持ち時間付きゲーム」は来週まで。宮坂君と面談。

19時:新宿で橋本先生と会食。


内村鑑三「後世への最大遺物」(岩波文庫
1895年(明治27年)に行われた箱根におけるキリスト教徒第六期夏季学校での内村鑑三の講話。やさしく、ユーモアにあふれた話しぶりで、会場のいい雰囲気が伝わってくる。カーライルの「クロムウェル伝」、ブレーキの「デビッド・リビングストン」、頼山陽の「日本外史」、ジョン・ロックの「Human Understanding」、」カーライル「革命史」二宮金次郎「報徳記」、、などの例を豊富に挙げながら、人は何を遺すべきかを論じて心を打つ。

  • 少しなりともこの世の中を善くして往きたいです。この世の中にわれわれのMementoを遺して逝きたい。
  • 私はまだ一つ遺すものを持っています。何であるかというと、私の思想です。、、、私は青年を薫陶して私の思想を若い人に注いで、そうしてその人をして私の事業をなさしめることができる。、、著述をするということと学生を教えるということであります。
  • 最大遺物とは何であるか。、、人間が後世に遺すことにできる、ソウして誰にも遺すことのできるところの遺物で、利益ばかりあって害のない遺物がある。それは何であるかならば「勇ましい高尚なる生涯」であると思います。
  • 、、来年またふたたびどこかでお目にかかるときまでには少なくとも幾何の遺物を貯えておきたい。、、、この心掛けをもってわれわれが毎年毎日進みましたならば、われわれの生涯はけっして五十年や六十年の生涯にはあらずして、実に水の辺に植えたる樹にようなもので、だんだんと芽を萌き枝を生じてゆくものであると思います。
  • アノ人はこの世に活きているあいだは真面目なる生涯を送った人であるといわれるだけのことを後世の人に遺したいと思います。