雑誌「致知」を出している致知出版社が、「2012年版致知手帳」を刊行した。
この手帳は、その年の雑誌「致知」に登場した人の話の中から、日々の糧となる言葉を選び、50本強ほど掲載している。この「致知の言葉」という名言が好評で、名言故に手帳を買う人が多いそうだ。因みに「致知」とは、人間本来の英知を明らかにし、現代人に欠ける「知行合一」の精神をいう。
今年、「徳富蘇峰の歩いた道」というテーマで私のインタビュー記事がこの雑誌に載った。http://d.hatena.ne.jp/k-hisatune/20110402
その時の下記の言葉が、この手帳の名言集の一つに選ばれたという手紙と、手帳の実物が届いたので驚いた。
「人間の偉大さは人に与える影響力の大きさで表せる」 久恒啓一(多摩大学教授)
他に気になった言葉を拾ってみた。
- 国家にも人にも「徳」が大事 曽野綾子(作家)
- 退路を断って考え抜くとアイデアが浮かぶ 渡辺幸義(アイエスエフネット社長)
- 会社がおかしくなるのは、会社に余裕がある時 長谷川和広(会社力研究所代表)
- 人間には誰か師と仰ぐ人がいなきゃダメ 中村和雄(浜松・東三河フェニックスヘッドコーチ)
- 天地のルールを道理といい、人のルールを義という 伊与田覚(論語普及会学監)
- 感性の鈍い人間には人の上に立つ資格はない 行徳哲男(日本BE研究所所長)
- 今日の実行こそが人生のすべてである トーマズ・カーライル(歴史家)
- 現在を鮮やかに生きると過去も変わり、未来を支配できる 芳村思風(思風庵哲学研究所所長)
- 感謝、感動が種まき。美しい花を咲かせるのは技術 武田双雲(書道家)
- 心に鮮明に描く目標は、何事も実現する 木村昌平(セコム会長)
- 苦しい時は苦しいことを苦しみぬけば、何か違う地平が見えてくる 金沢泰子(女流書家)
- この苦渋の日々は未来を光らせるための土台 福島智(盲ろう者初の東大教授)
- 素質が一流でも思想が二流では成長しない 野村克也(東北楽天ゴールデンイーグルス名誉監督)
- 高い塔を建ててみなければ新しい新しい水平線は見えない 川口淳一郎(「はやぶさ」プロジェクトマネージャ)
- 勝負の神様は細部に宿る 岡田武史(日本サッカー協会理事)
- いい経営は古今東西あらゆる会社で変わらない 柳井正(ファーストリテイリング会長兼社長)
- 自分で意志を持って松明をかざし、その場を照らす 岩倉信弥(本田技研工業社友)
- 人生に余生や老後というものはない 篠原鋭一(NPO法人自殺防止ネットワーク風理事長)
- 能力とは目標に向かって努力する情熱の持続心 林野宏(クレディセゾン社長)
- すべての成功への道は、今、ここにある仕事に精一杯打ち込むこと 西田文郎(サンリ会長)
- 優勢の時は焦らない、劣勢の時は諦めない 谷川浩司(日本将棋連盟棋士会会長)
- 決して屈伏してはならない ウィンストン・チャーチル(イギリス首相)
- ファイティングポーズを取り続けている人には助けてくれる人が絶対に現れる 竹内健(東大准教授)
- 従いつつ導く 松下幸之助
- 絶えず現場を確かめること 佐久間(WOWOW相談役)
- 試練を自分の鍛錬と思う 塩沼亮潤(滋眼寺住職)
いい人生はいい言葉を生み、いい言葉はいい人生を創る。