就職戦線に、ソー活と図活で立ち向かう

大学3年生の就職活動が始まりました。今年は例年より遅く12月からの活動になる短期決戦なので、企業側も学生側も緊張しています。
多摩大での私のゼミでは現4年生が実質的に最初のゼミ生なので心配したのですが、年末までに就職希望者のほぼ全員である14名が内定をもらいました。

私のゼミは、問題解決の視点としての「顧客満足」、問題解決の武器としての「図解思考」を身に付けることを目標としています。
ゼミでは、地域の課題をテーマとしたプロジェクトをいくつか用意して問題解決の最前線に取り組んでもらっています。今年は、多摩の手土産プロジェクト、東京ベルディプロジェクト、多摩市防災マップ作成プロジェクトの3つで活動しています。

さて、就職活動にどう立ち向かっていくか。2年生の頃からブログを書くことを推奨してきました。日々反省しながら自己を向上させていく仕掛けとして日記を書くことが効果があるので、その現代版であるブログを使おうというわけです。今後は、facebookなどを活用するソーシャルメディア就活(ソー活)が重きをなしてくるのは間違いありません。そして、ゼミ生には志望企業のウェブを参考にして、社長のあいさつ、企業の理念、中期計画や方針、事業分野などを一枚の図解にして持っていくことを勧めています。

企業全体の構造はどのようになっているのか、理念のそれぞれの項目はどのように関係して一つの体系になっているのか、個別の事業同士の相関関係はどのようになっているのか、、。それを一枚の図解にまとめようとするとき、その企業の全体の構造と部分同士の関係が初めてみえてくる。そしてその企業の中で自らが貢献できる分野、関心がある分野が姿を現してくる。

こういう作業を一度終えたら、面接では自信を持って受け答えができるようになります。また、企業の人事部は、企業理念が一枚の図になって表現されることに驚くし、社長の挨拶や中期計画などを真剣に読んでいないのが普通だから感激してくれます。図解を描くことのできる能力と技術に目を見張ります。

宮城大時代の卒業生にゼミ同窓会で久しぶりに会うと、みな「図解が役に立っています」と言い、その後必ず「もっと図解を身に付けていればよかった」と反省の弁が続き、そして私が「それみろ」と答えることがよくあります。

社会に出て苦労すると図解思考の意味と重要性が理解できるということですが、就職活動においても図解コミュニケーションを学んだゼミ生は独特の存在感を発揮できる、そのことを3年生も証明してくれるだろうと期待しています。