第4回・多摩大学「私の志」小論文コンテスト(高校生)の表彰式

鴎外記念館で購入した「本の読み方スロー・リーディングの実践」を読了。
古今のテクストを読むという章に鴎外の「高瀬舟」があったので買ったのだが、漱石の「こころ」、三島由紀夫金閣寺」、川端屋康成「伊豆の踊子」、平野自身の「葬送」などを面白く読んだ。

本の読み方 スロー・リーディングの実践 (PHP新書)

本の読み方 スロー・リーディングの実践 (PHP新書)

この作家はスローライターでもある。一日4、5枚しか書けない。30分に一回は休憩をとり、3-5分休む。この繰り返し。小説の執筆はマラソンのように見えるが、短距離ダッシュの繰り返しだそうだ。

私にはむしろ、フーコーの「性の歴史1 知への意志」の読み方に共感した。
「補助線を引く」「視覚化する」「文章を書くときの参考にする」とあるが、私の図解文章法と同じ方向である。平野はそれを「傍線と印の読書」と呼んでいる。ただ、その先に図解という方法でさらに洗練している点が違う。大小、重なり、関係などが入ると、読解というレベルを超えて本文以上の高みに達することができる。