80歳を越えた人たちは何を考え、どういう心構えで、日々を送っているのだろうか。
「生涯現役の知的生活術」(育鵬社)を読むと、いまだ現役の著名人たちの日常と本音がわかるので、面白い。
- 作者: 渡部昇一,千玄室,東城百合子,三浦朱門,小野田寛郎
- 出版社/メーカー: 扶桑社
- 発売日: 2012/10/11
- メディア: 単行本
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- 三浦朱門(86歳)。都内なら二駅までなら地下鉄は使わない。距離3キロ程度。タクシーも原則乗らない。1日1冊以上の本を読みたい。料理や掃除をする。
- 渡部昇一(82歳)。60歳を過ぎてから真向法。杭を打つ要領。伊豆の断食サナトリウム。教え子たちとの私的な研究会を月1回。90歳を越えると苦しまない。もっと良い世界に遷る。佐藤一斎「凡そ生気有る者は死を畏る。生気全く尽くれば、この念もまた尽く。故に極老の人は一死睡るが如し」
- 小野田寛郎(90歳)。平和で豊かになった日本で、生きる目的を失い、虚脱状態に陥った。翌年ブラジルに移住。
- 千玄室(91歳)。朝4時起き、体操、座禅、6時に朝食。夜は8時半就寝。
- 東城百合子(87歳)。よき日本人であるためには歴史教育が大事、特に近代史。
- 渡辺利夫(73歳)。森田正馬の著作を繰り返し読むことで鬱を脱した。「生きとし生けるものには生命の力と向上発展の欲望がある」。発展していくことが幸福である。ひたすら忙しい毎日の中に生きよ。
- 松下幸之助。85歳で松下政経塾を開塾、いつも明日を見ていた。94歳で逝去。「あんた、どう思うねん」
- 伊藤隆(80歳)。当面の最大の仕事は後世に史料を残すこと。死ぬまで頑張るつもり。毎年「本年の計画」をA4の紙数枚に書きだしていつも持ち歩き進行をすべてチェック。岸信介、渡辺恒雄。日本近代は複雑で、しかも際立って面白い。
- 屋山太郎(80歳)。50歳を過ぎて歴史の勉強を始めて、歴史の知識を原稿に散りばめることができるようになった時から説得力を持った。
- 小川芳男(80歳)。やり残した博士論文を書く。今から少人数学級肯定論に反駁する。それは迷信だ。
- 村上和夫(76歳)。関心事は研究。講演活動も生甲斐。日野原重明先生が目標。死んだ後にも業績は残る。
- 岡崎久彦(82歳)。65歳で気功を始めた。白内障を治した。道場に通うしかない。
- 曽野綾子(81歳)。割引は使わない。対価を払うのが社会にいる「壮年」の務めだ。料理をしなくなったとたん人間は現役から脱落。
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