三菱一号館美術館のジャン・シャルダン展

三菱一号館美術館のジャン・シャルダン

シャルダン(1699-1779)は18世紀フランスの静物画・風俗画家。初の日本での個展。ミレーやセザンヌに影響を与えた人。ビリヤード職人の子。聖ルカアカデミーの親方画家、王立絵画彫刻アカデミー会員、ルイ15世に「食前の祈り」など2作品を献上、富裕な未亡人と二度目の結婚をしてブルジョアジーの世界へ、50代で名声の頂点、王から年金を賜る、アカデミーの会計官、サロンの展示係、ルーブル宮にアトリエ兼住居、80歳で逝去。まさに絵にかいたような幸せな人生だ

静物画。動物と果実卓越した画家。日常生活の描写という主題。
風俗画。仕事中の人物の没頭する様子と彼らを取り巻く静けさをとらえて表現する特有の技術。
「選択する女」「鍋を洗う女中」「居酒屋の給仕」「買い物帰りの女中」「羽根を持つ少女」「素描する学生」「刺繍する女」、、、。

シャルダンの女性表現は当時の理想的な女性観を反映している。その女性観はディドロの1751年の「百科全書」には次のように記されている。

「彼女の幸福は、世間が快楽と呼ぶものが何かを知らないことにあり、彼女の栄光は、何も知らないまま自らの義務を妻として、母として限定して限定して生活することになる。そして彼女は慎ましい美徳の実践に日々を捧げる。家庭の管理に没頭して、、、、」