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本日の東京都大学リーグ2部の多摩大学フットサル部の今期最終戦(対FCファンロン戦)は、前半を0−2で折り返すも、後半巻き返し 4−3 で逆転勝利。この試合の勝利により、来期1部リーグの昇格が決定した。

これは快挙だ。6月に公式戦で初勝利してあっという間にここまできた。福住監督の掲げた「まずは1部昇格を果たし、数年後に全国大会出場、そして大学日本一」という目標の第一関門を突破したということなる。選手たちも若く器が大きい監督の指導で挨拶の習慣や時間管理ができるようになっている。。早朝のアリーナの気合の入った練習風景は今や多摩大の風物詩だ。大学の象徴として大事に育てていきたい。

以下、「高校生新聞 2012年10月号」から。経緯や今後の方向などがよくわかる。

多摩大学は今年5月、初の体育会となる「フットサル部」を設立し、元プロフットサル選手が監督に就任して始動しました。今後、大学日本一を目指して活動していくなかで、部員はもちろん、周囲で支える学生たちも「人間力」が向上していくことが期待されています。

多摩大学がひとつになるシンボルとして設立されたフットサル部。大学でフットサルといえばサークルが中心で指導者がいるところはほとんどないなか、監督を務めるのは、元プロフットサル選手で指導経験も多くある福角有紘さん。フットサル部設立の発案者である経営情報学部の杉田文章教授や福角監督が学内で呼びかけて希望者を募り、5月から正式に練習を開始しました。現在、部員は3年生1人、1年生7人の8人で、週5回、多摩キャンパス内にあるスポーツアリーナで練習を行っています。

部員たちはサッカー経験があったものの、フットサルの経験はゼロ。ボールやゴールの大きさをはじめ、足裏を中心に使うといったプレイスタイルなどもサッカーとは大きく異なり、当初は戸惑うことも多かったそうです。逆に、フットサル特有の魅力も多く、福角監督は「スピード感があるし、ボールに触れるチャンスも多くある。みんなで攻撃して、みんなで守備するから、全員が主役になれると思いますね」と話します。

福角監督はフットサルの技術面を一から指導しつつ、最も大切に考えているのが、部員たちに社会人としての基礎を身につけさせること。特に、あいさつと時間厳守については、普段から厳しく言っているそうです。最初のうちは練習開始時間ぎりぎりに来たり、遅刻したりすることもよくあったらしいのですが、徐々に変化が表れ、今では30分前には集合して自主練習を開始したりもしています。

また、福角監督は「将来の夢や目標は?」「どんな仕事をするつもり?」といった質問を投げかけたり相談に乗ったりしながら、部員たちが卒業後の進路を自ら考え出す手助けを行っています。「自主性がアップするなど、部員たちが人として大きく成長していくといいですね。個々が変わっていけば、チームとしても飛躍すると思います」と福角監督。

多摩大学フットサル部は東京都大学リーグに所属し、6月には公式戦で初勝利をあげました。現在2部ですが、まずは1部昇格を果たし、数年後に全国大会出場、そして大学日本一という大きな目標を掲げています。 高い目標に向けて、ハードな練習に充実感を覚えるというのは、3年生でキャプテンの堀田浩平さん。堀田さんは杉田教授のゼミに所属し、勉学にもスポーツにも、さらにはボランティア活動にも打ち込んでいます。経営情報学部は1学年300人余りで、多摩大学は全体としても小規模ですが、堀田さんはそこが気に入っているとのこと。「先生とも親しくなりやすいですし、学生はみんな顔を知っているくらいなので、心地よい距離感です」。

一方で、部員の少なさがフットサル部の課題になっています。福角監督は「もっと部員が増えてほしいです。大学日本一という目標に向かって歴史を作れるチャンスですし、プロフットサル選手という可能性もあって、人生が広がります。ぜひ多くの高校生にチャレンジしてほしいですね」と呼びかけています。また今後は、広報や資金調達などフットサル部のマネジメントにかかわる学生が増えることも、大学側では期待。杉田教授はこう分析しています。「集団スポーツは社会の縮図で、そのなかでどう考えるべきか、どうふるまうべきかを常に問われます。フットサル部にさまざまな形でかかわることで、社会人になってから必要なことも学べるでしょう」。

高校生へのメッセージ

部活をがんばれば、社会で役に立つ

部活動をしている高校生はたくさんいますが、それをがんばることは君たちが思っている以上に価値があることを知っておいてほしいと思います。たとえばインターハイに出場したといった「結果」で自分も周りも評価してしまうかもしれませんが、それは重要ではないのです。部活をがんばって続けてきたという「過程」が価値あることなのです。周りと比べないで、昨日の自分と比べて、自分がどれだけ伸びたかで判断してください。

特に運動部は人と人とがガチで触れ合うので、うまくいかないことのほうが圧倒的に多いです。そんな関係性のなかで、君たちは自分の思いを伝えたり、相手を受け入れたりすることを毎日していると思います。それは自分の強みになるし、社会に出ても役立つのです。ただし、自分の強みは何かを考え、それを社会でどう生かしたらよいかを徹底的に考えることが必要です。

多摩大学経営情報学部ではスポーツマーケティング論、スポーツ社会学、スポーツ産業論などの専門授業によりスポーツビジネスの基礎を学びます。加えて、オフィシャルパートナーシップを結んでいる横浜FCの公式戦のイベント企画・運営を実践できるプロジェクトゼミナールや、横浜FCの運営会社である株式会社横浜フリエススポーツクラブの実際の業務を体験できるインターンシップなどを通じてスポーツビジネスの現場を肌で知ることができます。このような授業・プログラムを通じ、スポーツマーケティング・ビジネスをより深く学ぶことができます。

福角 有紘(フクズミ アリヒロ)
■指導歴:大阪府選抜2011コーチ/U23大阪府選抜2011監督/大阪府1部リーグBGM監督/大阪府女子リーグプログレッソ大阪監督■選手歴:Fリーグバルドラール浦安所属/2000年、2004年 FIFAフットサルワールドカップ日本代表候補PUMA CUPブラジル開催優勝/2002バルセロナフットサルクラブへ短期留学

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