(文芸春秋半藤一利「日本型リーダーはなぜ失敗するのか」(文春新書)。
- 作者: 半藤一利
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2012/10/19
- メディア: 新書
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日本の軍隊はリーダー像をどのようにとらえていたのかという歴史は参考になる。要するに威厳と仁徳などの人格論に終始していた。
しかし日本の軍隊はリーダーを補佐する参謀を重視し、陸大や海大は軍事オタク養成機関に過ぎなかったと喝破している。その参謀がやがてトップになっていくというしくみである。
海軍大学校では「戦略・戦術・戦務・戦史・統帥権・統帥論」が72.8%。「国際情勢・経理・法学・国際法」といった軍政の授業は13.2%、「語学・日本史」などの一般教養は14%しかなかった。人格教育などはできていなかったらしい。それが太平洋戦争の敗戦につながっているという見立てだ。
リーダーに必要な世界観の醸成と人物としての修養に失敗したということだろうか。
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- 「孫子の兵法」:将の将たる人間は、智・信・仁・勇・厳をしっかり持て。
- 「六とう」:将には五才十過あり。五才とは「勇・智・仁・信・忠」。
帝国陸海はクラゼヴィッツの「戦争論」を学んだ。七つ:「勇気」「理性」「沈着」「意志」「忍耐力」「感情」強い性格」
西南戦争で「参謀が大事だ」という考え方が成立。総大将は戦いにうとくてもいい。有栖川宮総督と山県有朋参謀長。
参謀養成のために陸軍大学校と海軍大学校が創設された。大将の理想は陸軍の大山巌、海軍の東郷平八郎。
- 陸軍「統帥綱領」:「高邁な品性」「高名な資質」「無限の包容力」「堅確な意志」「卓越した識見」「非凡な洞察力」
- 「海軍次室士官心得」:(尉官である下級指揮官)
日本型リーダーシップとは、、。
- 陸軍の「軍人勅諭」: 守るべき五つの徳目「忠節・礼儀・武勇・信義・質素」
- 海軍の「五省」: 「至誠・言行・気力・努力・不精」
サムライ精神、日本人のうるわしい品性、それこをが日本型リーダーシップといえるものかもしれない。
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