「世界のエネルギー地政学の変化と日本」-秋のリレー講座始まる

秋のリレー講座が本日から始まった。本日は寺島学長。
通算156回の講演。総受講者数7.8万人。今回の一般受講者は376名と過去最高。7割は多摩地域から。

「2014年秋、今確実に見抜いておくべきこと--世界のエネルギー地政学の変化と日本」。

  • ロシア:クリミヤ半島の分離統合と既成事実化。ウクライナ東部。欧米の制裁を受けて中国に接近。中露LNG供給協定(30年間。9.8ドルと安い、日本は18−15ドル。)サンクトペテルブルグの経済フォーラムには欧米の経営トップ参集。7月のマレーシア機撃墜で国際世論硬化。経済の失速でゼロ成長かマイナス成長へ。米のウクライナ原発支援の動き、実際は日本企業。日米原子力共同体。ロシアにどう向き合うか。フィンランド方式。EU加盟だがNATO不参加。バランス。
  • 中東の液状化第一次大戦100年。日本は集団的自衛権で参戦した。中東の人工的国境が崩れつつある。イスラムの台頭。欧州に1500万人のイスラム。石油による金持ちアラブの跋扈と抑圧されたイスラム(仏500万、ドイツ400万、イギリス200万)。イスラム国(ISIS)は現在81カ国が終結、主力は奥州からのイスラム。武器はアメリカ製。イランの巨大化とトルコの台頭。空爆では解決しない。建設的対話。湾岸産油国カタール、サウジ、、)はアメリカは護る、しかしその外縁は液状化。日本の立ち位置はユニーク。理解と尊敬のまなざし。イスラム全体を敵にまわしてはいけない。
  • アメリカ:中東の混乱。外縁には関わらない。軍事的には弱い、しかし経済は復調。内向。よみがえりつつあるアメリカ。シェールガス・石油によるエネルギー革命とビッグデータ時代の到来による次世代ICT革命。原油世界一と石油製品による外貨。ビッグデータユビキタスによる通通、製造への追い風。
  • 日本:アメリカは金融引き締めのステージヘ。来年は金利を上げる。ドル高の流れ。日本は毎月7兆円の資金注入。外国人投資家による株高。外国人16.8兆円の買い越し(年金資金の投入で増えている)、日本人は16.3兆円の売り越し。リーマンショック再びか。マネーゲームではなく、実体経済をどうするかが大事だ。
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深夜に京都の藤原先生から電話あり。
出演した大阪朝日放送のテレビ番組の放送が本日の夜にあり、私の元気な姿を見たそうだ。
http://asahi.co.jp/be-bop/