「北東アジアの新時代といかに向き合うか」--アジアインフラ投資銀行

リレー講座は多摩大の金美徳教授。
テーマは「北東アジアの新時代といかに向き合うか。

  • 2015年:敗戦70周年。日中国交回復50周年。北朝鮮労働党結党70周年。韓国独立70周年。朝鮮半島分断70周年。中国・大戦勝利70周年。ロシア・大戦勝利70周年。
  • アジア・ユーラシアダイナミズム。大きな地殻変動。G2論。これを大人の知恵でいかに解決するか?
  • アジアインフラ投資銀行
  • アメリカ:反対からトーンが変化、「歓迎」、「関与」。
  • 日本:G7からは入らない、誰もついていなかい、、、との情報で動かなかった。
  • 中国:現在のIMF・世銀・アジア開発銀行は役割を十分に果たしていない。
  • 中国はAIIBに続き、BRICS銀行、シルクロード基金(5兆円)の設立を予定。
  • アジアインフラ投資銀行の問題点。
    • ビジョンがわからない:どのようなアジアにしたいのか。
    • ガバナンス能力がない:透明性に乏しい(理事会の創設)。中国の出資が大きい(最大50%、、)。
    • IMF・世銀・ADBとの役割分担が明確でない:補完し世界に貢献。
  • 既存の銀行の問題点
    • 資金需要に足りない:アメリカは議会の反対で資金を増やさない。増資が遅れている。
    • 借り入れ国への口出しが多い:政治に口出し。
    • 理念とかい離:アメリカなど西側が利益を得ている。かえって貧困が増加している面も。
  • イギリス:ADBへの影響力なし。中国には独仏に先を越された。中国に恩を売る。中に入って批判し改善する。2年前から。英中首相訪中「欧州最強の支持者」。キャメロン首相訪中、中国製原発をイギリスが受注。李首相訪英で2.4兆円の商談。
  • 韓国:なぜ参加したのか。アメリカは怒っている。「安米経中」。
  • 中国:上海協力機構34か国など10数年前から企図。シルクロード経済圏をつくる。TPPへの対抗。海のシルクロードも。新疆ウイグルはエネルギーの宝庫。パキスタンへの5兆円投資は中東原油。外貨準備世界一を使って人民元基軸通貨へ。
  • 日本はいかに向き合うか:中国派アメリカ主導の金融レジームからの脱却。日本はアメリカ主導の戦後レジームからの脱却。共通するおは冷戦後の国際秩序の再構築と自国の地位向上。

最新動向

  • 北東アジア経済圏17億人:7つの経済圏。
  • 新しい動き
    • 渤海経済圏:4億人。自動車・半導体。都市間ネットワーク。るにー日産。
    • 日本海経済圏:鳥取県(57万人)の危機感。フェリー。
    • モンゴル経済圏:「南連北開」戦略。ロシア依存から中国依存へ。
    • 新極東経済圏:ロシアが中国にパイプラインを供給。5年後には欧州向けと中国向けが同量に。地政学が変わる。
    • 北朝鮮経済特区:進んでいない。ミニ中国ができると西側は攻撃できなくなる。
  • 北東アジア新時代に向けて新時代創造のグランドデザインが必要。それに基づいてAIIBへの参加の是非を日本独自に判断すべき。ユーラシアの視点。
                                        • -

名言の暦 4月23日。

命日

  • シェークスピア1616
    • 「今が最悪の事態だ」と言えるのは最悪ではない。
    • 幸も不幸もない。要は心の持ち方一つなのだ。
  • セルバンテス1616:お前が誰と一緒にいるか、いてみな。そうしたら、お前がどんな人間かいってやる。
  • 賀川豊彦1960:一生を五十年として、その半分を寝ることと食うことに費やしてしまうとすれば、一生の間に、創作的態度に出られる期間は僅か五年か六年しかない。
  • エリツィン2007:共産主義と戦った私の時代がなければプーチンの時代もなかった。
  • 大賀典雄2011:私が望んでいるのは、ソニーが「スマートな会社だな」「お、やるじゃないか」と思われることです。

誕生日。

  • ターナー1775:
  • 上村松園1875:私は母のおかげで、生活の苦労を感じずに絵を生命とも杖ともして、それと闘えたのであった。私を生んだ母は、私の芸術までも生んでくれたのである。
  • 諸井虔1928:改革はボトムアップでは絶対に成功しません。トップダウンでやるしかない。トップみずからが腹を切る覚悟でやるしかありません。