インターゼミ箱根合宿の二日目--学長講話

学長講話。

  • 団塊世代のミーイズムとは私生活主義。個人主義とは違う。不条理の存在に気づくのが高等教育を受けた者の責任。セルフマネジメントのヒント。自分という作品。アーチストオブライフ。自分というビジネスモデル。インターゼミは全体知・世界観への入り口。この人はどう生きたのか?壁を乗り越えるのは、出会いと使命感。
  • 時代:日英同盟シベリア出兵も集団的自衛権を活用。1914年(第一次大戦)から1919年(ベルサイユ講和条約)が重要。第一次大戦で4つの帝国が消滅。ドイツ帝国、オーストリアハンガリー帝国、オスマントルコ帝国、ロシア。アジアでは民族自立の波。この時代の流れを見ずに日本は覇権を求めた。陽画のナショナリズム。現在は陰画のナショナリズム。現在の安保法制・沖縄問題をよく考えよ。
  • 日米中のトライアングル。日米よりも米中の方がコミュニケーションが深い。時代の空気の作られ方には世代の重み。100年前の1915年あたりには明治世代が生きていた、大正世代に不安感じていた。現在8割は戦後生まれ、太平洋戦争を知る世代の退場。日本を取り巻く小さなナショナリズム。陰・陽・陰、、。100年前から眺めるとよくわかる。
  • 100年前の優越感、今は中国への劣等感。世界が見えていない。集団的自衛権は冷戦時代の残骸。冷戦終了後25年たった。ドイツは1993年に基地を4分の1に削減し地位協定を改定。日本は冷戦の枠組みを点検してこなかった。常識に帰ろう。70年たっても外国の軍隊。独立国か? 生真面目な愚かさ。キッシンジャー「ワールドオーダー」。1625年のグロチウス戦争と平和の法」。1648年のウエストファリア条約。それ以来の変化。中東、ユーラシアの地殻変動。2極でも多極でもない無極。
  • もがき苦しむ中国。日本は成熟した国家として一段高いところに立ってアジアの構想に関してメッセージを出すべき。同次元で蹴り合うべきではない。台頭する中国を脅威としない知恵。WTOのように世界への関与者として責任ある国際社会の一員として引き込むことが重要。大人の考え方で。領土問題(南沙、チベット、東アジア、台湾)にも経済人の冷静さで対処。愚かな興奮の中にいるのではなく。外交軸の安定。尊敬されるか。
  • 沖縄:世界観を持たないと時代の空気に流される。
  • 集団的自衛権:元々の法案は与党内リベラル・公明党との協議で複雑骨折した安保法案になっている。個別的自衛権でやれるものを集団的自衛権と呼んでいる。徴兵制はない、イラク戦争には参加しない。あいまい。成立したらその時々の政権の判断ということに。何のための法案かわからなくなってきた。民主党主流派は手続きの上で反対しているだけ。逆に憲法改正のハードルが完全に高まってしまった。政権にとって賢いアプローチではなかった。

グループ討議。

                                                                                    • -

修了。

小田原で途中下車。
小田原文学館を訪問。明治の元勲・田中光顕の別邸。

この文学館の別館は白秋童謡館となっている。。白秋は8年間小田原で過ごし、全同様作品の半数近くを創作。

この辺りは明治時代の偉人たち(山縣有朋伊藤博文黒田長成山下亀三郎秋山真之、瓜生外吉、益田孝、、、)の別荘が多かった。

途中で学長から電話。合宿の総括。夏休みの予定。、、など。

                                              • -

湘南台で降りて、グローバルスタディーズ学部へ。
8月の学部運営委員会に出席。和やかで真剣な会議。