西ドイツの首相を8年にわたってつとめた「西ドイツ最強の首相」ヘルムート・シュミット(1918年生れ)が本日、96歳の長寿を全うして亡くなった。
ブラント首相の後を受けて、1974年に首相に就任。後任は、コール首相。
積極的景気維持策。欧州理事会設立。サミット構想を提唱。EMS(欧州通貨制度)の生みの親。テロへは断固とした対処で国民の信頼獲得。石油ショック時にはアラブ諸国に接近。
首相辞任後は、高級週刊新聞の経営代表に。福田首相とOBサミットを設立。政界の御意見番。
ルター派。愛煙家。美術愛好家(ヘンリー・ムーアの作品を愛す)。音楽にも造詣が深い。
「多文化共生社会は、インテリの幻想に過ぎない」(トルコの欧州連合加盟に反対)
「地球温暖化に関するヒステリー」(シュレーダー政権の原発全廃に懐疑的)
「音楽が聴けないのは食べられないよりつらい」
西ドイツ時代は、アデナウアー14年、エアハルト3年、キージンガー3年、ブラント5年、シュミット7年、
統一ドイツ時代は、コール12年、シュレーダー7年、メルケル10年(現在)。
ドイツは原則的に長期政権だ。
1989年にドイツが統一されてから27年たつが、メルケルはやっと三代目の首相である。
第二次大戦後のドイツの歩みをながめてみると、リーダー選びに成功し、その優れたリーダーに長期にわたって信任を与えるという統治スタイルとみえる。
「名言の暦」11月10日
命日
- 藤井康男1996:問題を絶えず追及する人間にとって、オフ・ビジネスの時にひらめきを見出す例が多い。
- 森繁久彌2009:そんなに大層なことは、この世の中に一つもない。大概笑ってごまかせることだ。
- 森光子2012:あいつより うまいはずだが なぜ売れぬ
- 高倉健2014
- 往く道は、精進にして 忍びて終り 悔いなし
- もっと自分は仕事をやらないといけないと思いました。仕事をするというのは新しい人と出会うことですから。
- ヘルムート・シュミット2015:テロリストの要求に応じることは、将来多くの人命を危険にさらすことである。
生誕