勝小吉「夢酔独言」(講談社学術文庫)を読了。

- 作者: 勝小吉,勝部真長
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/11/11
- メディア: 文庫
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幕末の傑物・海舟の先祖は越後の盲人で、江戸で検校に出世し、巨富を蓄えた。
その末っ子が遺産の3万両をもらって41石の旗本の養子となる。金で地位を買ったのである。
その三男が小吉である。
この書を読むと、剣術遣いだった小吉のまわりの文化・文政・天保の江戸の旗本たちの生活がわかる。
小吉は勤めにありつけないこともあり、数々の乱暴を働く、親戚たちの間では鼻つまみ者だった。
しかし、この旗本退屈男は世間を知っている。その小吉から見た世間と自分の一生を率直な語り口で回顧している。
「おれほどの馬鹿な者は世の中にもあんまり有るまいとおもふ」から始まり、最後は「よくよく読んであじおふべし。子々孫々まであなかしこ」で終わっている。
無茶苦茶な49年の生涯をふりかえって、「昔の事をおもふと身の毛が立よふだ」「男たるものは決して俺が真似をばしないがいい」「今は書くにもはづかしい」「仁愛の道を少ししったら、是までの所業がおそろしくなった」と悔恨する。
こういう父親だったが、息子の海舟は孝行しているということを述べている。
この無頼の血筋が、歴史の大舞台での海舟の大胆な偉業に活かされているように思う。
小吉はが遺した句が面白い。
「気はながくこころはひろくいろうすく つとめはかたく身をばもつべし」
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午後は、都内で講演。
受講者は108名。
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夜は、九段で多摩大・図解アルチザンの出版プロジェクトの会合。
「名言の暦」12月15日
命日
- フェルメール1675:
- 力道山1963:人間生まれたときははだかだ。失敗してはだかになってももとにかえるだけじゃないか。
- ディズニー1966:現状維持は後退である。
- マーフィー1981
- 人は誰でも成功途上にある。
- 習慣とは「第二の天性」だ。
生誕