学園本部(目黒)で理事長報告

「名言との対話」3月10日。金子みすず

  • 「鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい。」
    • 3月10日自殺。享年満26歳。夫への遺書には「ふさえを心豊かに育てたい。だから、母ミチにあずけてほしい」とあり、正祐には「さらば、我等の選手、勇ましく往け」。ふさえが夫にとられることへの抗議の自殺だった。
    • 西条八十の「童話」に投稿し、八十から「ふっくらとした味わい」「もっとも貴いイマジネーションの飛躍がある」「子供の生活気分をみごとに表現する力」と激賞される。
    • 「私が両手をひろげてても、お空はちっとも飛べないが、飛べる小鳥は私のように 地面を速くは走れない。私がからだをゆすっても、きれいな音は出ないけど、あの鳴る鈴は私のように、たくさんな唄は知らないよ。鈴と、小鳥と、それから私、みんなちがって、みんないい。
    • この童謡詩人についてはあまり知らなかったが、息子に聞いてみると「オンリーワンの人でしょ。」という返事だった。1996年以来小学校の教科書に載っているので若い人には馴染みのある詩人である。
    • 金子みすずの記念館は山口県長門市にあるが未訪問。日本橋三越で「没後80年 金子みすず-みんなちがって、みんないい。」をのぞく。金子みすずのはかない人生、その短い生涯で生み出した珠玉の詩。何度か涙が出そうになった。