郷里中津の文化総合同人誌「邪馬台」、創刊50年は金字塔。

郷里中津の文化総合同人誌「邪馬台」2016年春号が届く。
通巻198号となっている。季刊だから後2号で200号、ということは50年続いているということだ。
私も郷里との縁をつなぐために、毎号に文章を載せている。
今は「読書悠々」という連載だ。
「編集後記には「久恒啓一氏の「読書悠々」は9回目である。健筆を祈る」という編者の言葉が載っていた。
喜んでもらっているなら嬉しいことだ。

同じく「タウンマガジンなかつ」という雑誌が送られてきた。
これも創刊33年と表紙に書いてある。197号だ。
この号では「邪馬台」創刊50周年という特集が載っている。
邪馬台の編集代表者の相良照博さんが「創刊50周年を迎えて」というタイトルで50年を総括している。
「特に毎号、珠玉の作品を寄稿しているのは久恒啓一氏である。多摩大学副学長、NPO法人知的生産の技術研究会理事長などを兼務し、多忙にかかわらずである」とありがたい言葉をいただいている。
この号には、「現会員の喜びの声」として私の母・久恒啓子が歌壇の選者としてエッセイを書いている。歌集は5冊、著書として「万葉集の庶民の歌」「私の伊勢物語」を書いたことが記されている。
写真では、横松宗先生夫妻、久保先生などの顔がみえる。50年の継続は金字塔である。

「名言との対話」3月28日。内村鑑三

  • 「何人にも遺すことのできる本当の最大遺物は何であるか、それは勇ましい高尚なる生涯である」
    • 内村鑑三は無教会主義という日本独自のキリスト教信仰を唱えた思想家。3月28日に死去。
    • 内村鑑三札幌農学校で第二期生として学んだ。その時からの友人である新渡戸稲造は修養の塊のような人物であるが、内村鑑三の言葉も一つ一つが心に響く。
    • 「父母に棄てられたる子は、家を支える柱石となり、国人に棄てられたる民は、国を救う愛国者となり、教会に棄てられたる信者は、信仰復活の動力となる。」
    • 「恃むべからざる者は平和の時の平和論である。斯かる者は戦争の時には又戦争を唱ふる者である。」
    • 「人間が後世に遺すことにできる、ソウして誰にも遺すことのできるところの遺物で、利益ばかりあって害のない遺物がある。それは何であるかならば「勇ましい高尚なる生涯」であると思います。」
    • 内村鑑三は、「代表的日本人」という著作キリスト教の聖人や殉教者になぞらえて日本の伝統である武士道を体現した人物を紹介しながら、西欧の人々の日本理解を推進しようとした。これは百年後に生きる日本人に向けての強いメッセージにもなっている。
    • 人は人生において何を遺すか。金か、事業か、思想か、さもなくば勇ましい高尚なる人生を遺せ。内村鑑三のメッセージは重い。