自分史あれこれ

本日訪問した日本地域社会研究所の落合社長からいただいた数冊の本を眺めていたら、私の名前が出てきて驚いた。

「世界に一冊しかない自分史をつくる本」(加藤迪男)に、「自分史シンポジウム」という欄があった。
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愛知県春日井市の日本自分史センターで「平成19年12月に行われた第9回「自分史シンポジウム」では、「旬は、今」のテーマで宮城大学久恒啓一教授らによるディスカッション「人生を味あう 自分再発見」と、作家の山本一力さんの講演「生き方雑記帳」を中心に開かれて、大勢の人に感銘を与えました。
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私はここでは「ライフデザインへの大いなるヒント---人生を訪ねる旅から」というテーマで1時間の講演もしている。講演では「人物記念館の旅」で得た偉人の生き方から学ぶ団塊世代に向けた大いなるヒントの提供、そしてディスカッションではインターネット時代の自分史のあり方についての斬新な提案をしてみた。

今年の9月には名誉顧問ということになっている一般社団法人自分史活用推進協議会の「自分史フェスティバル」が開催される。9月19日には日本橋三越でワークショップの講師をつとめることになっている。
このフェスティバルでは毎年なんらかの講演をしている。

テーマ:「人生鳥瞰図で見つける遅咲き人生」。
内容:少子高齢社会とは長寿社会のことです。それは「遅咲き」の時代です。これからは70代、80代、90代という人生後半の人々の中から、様々な分野でスターが生まれてくるでしょう。遅咲きの偉人を参考に、あなたの「人生鳥瞰図」を描きませんか?  過去と現在を一望し、見えてくる未来の自分の姿をイメージしましょう。

  • 大学生の自分史は1年100本で10年間で1000本あり。失恋、受験、離婚、暴力、いじめ、不登校、、、。
  • 20代向けの「自分伝説」、CD=ROM「自分伝説V]の発刊、30代からの自分発見の本、40代からのライフデザインの本、仕事の自分史としての「ビジネス自分史」の提案の本、、、。

自分史に関わって、20年たってきた。



「名言との対話」6月28日。市井三郎。

  • 「苦痛の減少のためにみずから創造的苦痛を負う覚悟の人間の出現と存在が不可欠である。」
    • 昭和時代後期の哲学者。大正11年6月18日生まれ。科学哲学を研究。昭和21年「思想の科学」にくわわり,鶴見俊輔らと中心メンバーとなる。26年ロンドン大学に留学,ポッパーに師事。36年成蹊大教授。近代を独自の歴史哲学から分析,時代の転換点での「キー-パーソン」の重要性を説いた。平成元年6月28日死去。67歳。大阪出身。阪大卒。著作に「哲学的分析」「歴史の進歩とはなにか」など。
    • ダーウィンの進化論は進化と進歩を混同している。マルクスの科学的な弁証法唯物論は現実に裏切られた。パラドックスを超える視点が必要--自由を突き詰めれば平等ではなくなる。多数決は少数の独裁を生む。寛容は非寛容者を生む。主権者が委任すれば奴隷になる。正義を突き詰めれば戦争が起こる。」
    • 「人類の歴史の「進歩」をはかる価値基準は何か。それは「幸福」な状態への移行だ。」
    • 「人種・民族・階層。奴隷制。素性・毛並。こういった不条理は歴史的に少しづつ減ってきた。この理念の実現のためには、苦痛の減少のためにみずから創造的苦痛を負う覚悟の人間の出現と存在が不可欠である。
    • 「ただ今現在、不条理な苦痛をより多く負うているのはどちらの側かという視点が必要となる。」
    • 「この理念は対立を内蔵していないから、普遍的な理念となりうる。」
    • 創造的苦痛を引き受ける覚悟とは、志のことであろう。本人の責任でないことで差別を受けるなどの社会にある不条理を少しづつ少なくしていく、それが社会の進歩であり、幸福な状態へ近づくことだ。そのためには、人の苦痛を減らすために創造的苦痛を負う覚悟の人間が要る。志のある人とはそういう人である。