夜:多摩大「志塾会」(学部OB会・大学院OB会)のセミナーで講師。午後:日本私立大学協会・教育学術研究委員会。午前:研究室で仕事。

 18時半から20時半。九段サテライトで 多摩大「志塾会」の初回セミナー。志塾会(学部同窓会と大学院同窓会の合同)セミナー。オール多摩大で知の再武装へ。毎月一定の日に九段でセミナーを行う予定。

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 本日は私が講師。テーマは「大学改革の多摩大モデル」で45分。

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 午前:研究室で仕事。

 13時ー17時半。

 日本私立大学協会・教育学術研究委員会。テーマ「私立大学の将来像」。

アルカディア市ヶ谷。出席者は全国407の私立大学の理事長・学長・副学長ら。

・村田私学部長(文科相)「高等教育政策の諸動向について」

小杉礼子労働政策研究・研修機構)「就業構造の変化と大学の役割」

・佐藤東洋士(桜美林大学総長)「高等教育の未来を拓く私立大学」

・住吉廣行(松本大学学長)「地方創生と私立大学」

・濱名篤(関西国際大学理事長)「大学教育の質保証に向けた制度改革」

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 以下、引っかかったポイント。

・教育の成果の予算への反映。定員割れ大学への予算減額措置。専門職大学の申請は10数件。学び直しのリカレント教育。成人・勤労者、退職高齢者。人づくりに2兆円。

・フリーターは半減。大学は非正規雇用は少ない。大卒内の賃金格差拡大。再就職者が辞めた原因は長時間労働。ドイツの「労働4.0」ではAIにより2極化(中間層の雇用収縮)と完全監視リスク。学び直し支援の充実。技術力と人間力。STEM人材が必要。コミュニケーション能力が重要。

・河合雅司『未来の年表』に着目。2018年国立大学倒産の懸念へ。2021年介護離職増。2022年一人暮らし社会。2024年社会保障費大。2030年東京郊外にゴーストタウン。2033年3戸に一戸が空き家。2035年未婚問題。2039年火葬場不足。2040年自治体の半数が消滅危機、後継者不足。2050年現在の居住地の20%が誰も住まない。2053年一億人。2055年4人に一人が75歳以上。2059年5人に一人が80歳以上。2115年総人口が5055万人。

・提言「私立大学審議会」「審議会への中小規模大学の登用」「都道府県に高等教育制作室」「定員割れ大学への補助金不交付は地域社会の崩壊」「社会貢献係数」「私大中心の地域プラットフィオーム」

・ディプロマポリシー。内部質保証は通用するか。見える化。アセスメントプラン(測定可能。直接・間接基準)。最終的に何ができるようになったかを自己説明できること。専門と汎用。学習成果に関し産業界とのチューニング。アクティブラーニング型インターンシップ。人生100年時代構想会議(授業料減免と給付型奨学金。成績不良者への支給打ち切り。良い取り組みをやっている大学のみ対象。カリキュラムに産業界。実務家教員)。支援大対象大学には外部人材を理事任命。、、)。無償化の条件が出てくる。

 

「名言との対話」12月6日。仁科芳雄「環境は人を創り、人は環境を創る」

 仁科 芳雄(にしな よしお、1890年明治23年12月6日 - 1951年(昭和26年)1月10日)は、日本の物理学者である。日本量子力学の拠点を作ることに尽くし、宇宙線関係、加速器関係の研究で業績をあげた。日本の現代物理学の父である。

岡山県浅口市の仁科会館は日本の現代物理学の父と言われる仁科芳雄を顕彰したした建物を訪問した。岡山中学、第六高等学校、東京帝大電気工学科を首席で卒業した秀才で、理化学研究所で活躍した。文化勲章受賞者。仁科は湯川秀樹朝永振一郎という2人のノーベル賞受賞者を育てていることも特筆すべきだ。仁科は親方と呼ばれていた。仁科の師は理研長岡半太郎である。
スポーツ万能で絵も上手、音楽も得意だった。故郷では浜中の神童と呼ばれていた。
基礎科学の研究の重要性をいつも語っていた仁科は「終始一貫」という書を残している。

「しかし、爆弾の形にせよ、原子炉の形にせよ、原子核エネルギーを取り出すことは、非常に興味があります。おそらく、それは世界中の物理学者の野望であるはずです」と言った仁科は、1935年には原子核実験室で円型加速器サイクロトロンを完成させた。1940年に広島に新型爆弾が落ちた時、これを原子爆弾であるとすすぐに断定した。戦後、仁科が開発した「サイクロトロン」はGHQから軍事 研究の嫌疑を受け、東京湾の海中に投棄されてしまう。

長岡半太郎仁科芳雄湯川秀樹朝永振一郎、そしてノーベル賞受賞者が今日まで続いているという日本物理学の輝かしい伝統をみると、人をめぐる環境というものの大きな影響を感じる。人は時代の子であり、環境の子である。しかし一方で人は自分を巡る環境を創ることもできる。この循環の中で、人も時代も進歩していく。