新しいこと-ポッドキャスト配信『偉人の名言366命日編』を始めた。誕生日「去年今年 貫く棒の ごときもの」「春風や 闘志いだきて 丘に立つ」

新しいこと。

2018年1月1日よりポッドキャストインターネットラジオ))の配信を開始している。
『偉人の名言366命日編~人生が豊かになる一日一言~』
iPhone: https://itunes.apple.com/jp/podcast/id1323710347
Android: https://castbox.fm/va/1115874
ポッドキャストとは、インターネットで配信されるラジオ番組のこと。スマートフォンでもパソコンでも聴くことができる。ラジオと違って自分の好きな時間に聴くことができる。
その日に亡くなった偉人の名言を音声で紹介し、私の感想などを簡単に記した文章も配信。偉人の名言は人生百年時代の人生観を磨き上げるためのソフトインフラだ。

新しいこと。
外山滋比古「面白いことに夢中になって年を忘れているうちに死ぬ。これが一番」
・「先生(富田勲)に接すると、新しいことに挑戦しようという意欲をかきたてられる。その存在だけで影響を与えることができる稀有の人だった」
・マルチン・ブーバー「人間というのは、新しいことを始めることさえ忘れなければ、老いるもんではない。」
植村直己「みんな、それぞれが、何か新しいことをやる、それはすべて冒険だと、僕は思うんです。」
・ヒルティ「若さを失わない精神的方法としてもっとも大切なものは、「常に新しいことを学び」、とにかく何ごとかに興味を持ち、たえず何か前途の計画を立てていることであろう。」

本日は誕生日。高浜虚子の代表句の心境。

去年今年 貫く棒の ごときもの」。人生。

「春風や 闘志いだきて 丘に立つ」。充実した日々に向けて闘志が湧く。

 

 

「名言との対話」(平成命日編)。河原淳「ぼくの人生はおおかたのぞきに費やされてきました」

河原 淳(かわはら じゅん 1929年11月28日- 2006年1月3日)は、日本イラストレイターデザイナー。

河原淳は名古屋工大機械科を卒業し、慶応義塾大学国文科に学び、文化学院デザイン科で遊んだ雑学の人だ。

私は30代の初めに、所属した「知的生産の技術」研究会で、著名人の書斎を訪ねるというユニークな企画を立てたことがある。講談社に持ち込んだら、編集者が面白がってくれ、2年かけて17人の書斎を訪問し、『私の書斎活用術』という本になった。その中の一人であった イラストレーターの河原淳さんの自宅は2階建ての家屋の上にさらに白い箱のようなものが乗っていた。それが書斎だった。階段を上っていくと書斎に入れるが、そこからは四方を見渡せる構造になっていた。河原さんは「物見やぐら」と呼んでいたが、そこから望遠鏡や窓から世の中を観察しながらイラストを描いて楽しんでいた。赤い手動式コーヒーミルをゆっくり回しながらコーヒー豆をひいてくれて御馳走になった。気さくで、愉快なおじさんだった。

尊敬している人や嫌な人が亡くなったことを知ると弔辞を書くという妙な趣味を持っていた。こういった別れの言葉は自分にとっての人生の指針になると考えていた。そしてその日にちなんだ偉人や天才のエピソードを記して表現力を磨いていた。私の「名言との対話」の精神と似ている。

河原淳は『雑学人生のすすめ』の「あとがき=執筆顛末記」で、自身をピーピング・トム氏と呼びながら、本、雑誌、新聞、ちらし、DM,テレビ、映画、音楽会、美術展、陳列棚、ウインドー、公衆便所、スカート、ときにスカート、他家の窓や洗濯物、、などをのぞきの対象としてきた述懐している。その習性で雑学が身につき、世の中を渡る武器となり、「中産階級の松クラス」に属すことになったと述べている。好奇心と面白がる精神で、好きなこと、面白そうなことだけに取り組んだ生涯を送ったのは、うらやましい。

参考『雑学人生のすすめ』(河原淳