公開講座は良峯先生「脳波」。リレー講座は渡部恒雄「中間選挙を前にしたトランプ政権の動向」。大学院運営委員会。

 13時:本日の公開講座は良峯先生の「脳波と言う身近で不思議な力」。60名という盛況。

 哲学。心。脳の研究。瞑想(マインドフルネス)。生体データビジネス。85歳の205が認知症。ニューロメディテーション脳波計を使った瞑想)。脳波研究の父ハンス・ベルガー。デルタ波(熟睡)・シータ波(まどろみ)・アルファ波(安静)・ベータ波(緊張)・ガンマ波(認知)。脳波で心の状態がわかる。脳波トレーニング(ニューロフィードバック)。瞑想・呼吸・洞察。脳の可塑性を利用。マインドフルネスムーブメントで認知能力を維持向上(注意能力・気持ちの切り替え・アンチエイジング)。前頭前野の厚みは維持できる。脳は若いまま。海馬(記憶力)が大きくなる。ガイド役は脳波計にまかせよう。、、、。図解と脳波!

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 リレー講座。本日の講師は渡部恒雄笹川平和財団上席研究員)。テーマは「中間選挙を前にしたトランプ政権の動向」。

アメリカの中間選挙11月6日。

トランプ大統領アメリカファーストは世界秩序の崩壊へ向かう。サウジのカショギ殺人、中国人の国際刑事組織のトップ拘束、ロシアのクリミアなど、世界はジャングル化へ。今後ももっと難しくなるだろう。

・トランプ政権は2017年8月から2018年1月まではわりとまともだった。現実主義者の重しがなくなった。ジョン・ケリー(首席補佐官)、ロブ・ポーター秘書官、ティラーソン、マクマスター安保補佐官、ポンペイオ長官、ミッキー・ヘリリー、チナ・パウエル、、、。トランプは勝手に人に会うようになってしまった。

・2018年3月8日以降、先祖返り。鉄鋼・アルミの追加関税と北朝鮮キムジョウンとの会談の決定。支持率は上昇。共和党保守派からの支持。アメリカは中道がなくなった。ネオナチ・白人至上主義。世界とアメリカのシンクロ現象。中間選挙囲碁マティス国防長官もクビか。トランプは貿易収支のみに関心。同盟国も批判。ドイツ・日本は厳しくなる。日米貿易担当のライト・ハイザーは管理貿易主義者。

・トランプの苦労:セクハラの慰謝料が選挙資金か。ロシアゲート疑惑。中間選挙

では下院は民主党勝利、上院は共和党に。アメリカは分断。リベラルとキリスト教保守派。民主党も左派と中道に割れているから弾劾はできない。下院の委員長ポストを民主党が握るので議会でトランプは追い詰められていく。左右の対立は激しくなる。結果としてアメリカは弱くなる。

・トランプはトリックスター(神や自然界の秩序を破り物語を展開する者。いたずらが好き)。左右の分断、メディアの分断という世界になったとき、トランプがトリックスターだったと気がつくだろう。

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17時30分:品川で大学院運営委員会。

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 「名言との対話」10月18日。関川栄一郎「私はその様なものをお受けする柄ではない」

 関川栄一郎(せきかわえいいちろう。1926年?-2005年10月18日)は、航空評論家

雑誌「航空情報」の編集長などを経て1970年からフリーとなり、航空評論家の草分けとして長年にわたって活躍した。国内外の航空機事故について、テレビを中心に冷静な情報分析で航空評論の第一人者として高く評価された。晩年にいたるまで毎年「パリの航空ショー」にでかけていた根っからの航空人だった。

私がJALの広報部にいたとき、関川先生は重要な人物であり、よくご一緒した。また、1991年にJALがワシントン直行便を開設したとき、広報課長だった私は航空関係の識者、学者、評論家、メディアのツアーを企画したことがある。総勢で20人ほどのツアーだった。ワシントンでの政府関係者を招いてのセミナーやウイリアズムズバーグの訪問、ジョージタウンでのジャズ鑑賞などの旅だった。大学の学者や航空評論の関川栄一郎や鍛冶壮一などもおり、和やかな雰囲気が最後まで続いたのは草柳文恵のおかげだった。ここでも親しくしていただいた。

関川栄一郎は晩年には『日本の航空事故』という大著を執筆した。この本は80部だけの発行だったのだが、このライフワークはいずれ重要な書物として何らかの形で世に出るのではないか。

(財)日本航空協会は「空の日」を記念して、航空に関する文化、科学技術および事業などの発展に寄与した人が対象の航空功績賞を関川に授与しようとするが、「私はその様なものをお受けする柄ではない」と辞退してる。因みに文化勲章の辞退者を調べてみた。名利を求めないとしていた陶芸の河井寛次郎。これ以上人が来てくれては困るとした洋画の熊谷守一民主主義に勝る権威と価値観を認めないとした小説の大江健三郎。自分には大きすぎる、戦争中に亡くなった俳優を差し置いてもらうことはできないと語った女優の杉村春子。それ以外にも、小沢昭一永六輔千田是也岸田今日子吉行淳之介などが辞退している。

「柄ではない」と拒否した関川栄一郎は、穏やかな人柄だったが、毅然として辞退した態度だった。賞の授与対象になったときの対応には、その人の人生観が滲み出るようだ。それぞれの理由を調べてみたい。