本日のリレー講座「テクノロジーによって私たちの暮らしや働き方はどう変わるか?」(浜田敬子先生)

 本日のリレー講座。講師:浜田敬子先生(ビジネスインサイダージャパン総括編集長)

タイトル「テクノロジーによって私たちの暮らしや働き方はどう変わるか?」。

・ゾゾスーツ(体のデータ収集)。アマゾンGO(ムジン店舗)。ギグエコノミー。ウーバー。ウーバーイーツ(出前)。タスカジ(家事)。ゴーストレストラン(厨房のみ)。タイルバック(時間単位の副業)。クラウドワークス(マッチング)。シュフティー(主婦)。キッズライン(ベビーシッター)。AirB&B. アマゾンプライム。ソシャルスコア(バーチャルスラム)。ウオルマート(口座提供)。

・デジタルポピュリズム。格差。テクノロジーから置き去りにされた人々。社会の不安定。トランプ誕生。苦しさがネットで増幅。怒り。声をあげよう。デジタル巨人とどう向き合うか。憲法改正。分断。

(データリズムとギグエコノミー。youtubeソフトバンクのAI戦略。孫正義のビジョンファンド。個人のビッグデータ戦略へのヒント。得意技。テープ起こし、、、)

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・高野滋課長(キャリア支援課):就職関係で意見交換

・高野課長(学長室):学内情勢

・高橋さん(知研):12月忘年会。2020年の50周年企画。野田事務所。

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品川キャンパス:17時半から。

・大学院運営委員会

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「名言との対話」11月22日。今井正「自分を無にして調べるのがぼくの主義だった」

今井 正(いまい ただし、1912年1月8日 - 1991年11月22日)は、日本映画監督

戦後日本映画の左翼ヒューマニズムを代表する名匠。東京帝国大学中退後、東宝の前身J.O.スタヂオに入り、入社2年で監督に昇進。戦後は独立プロ運動の中心人物として数多くの社会派映画を手がけた。フリーとして長く監督をつとめた今井は「映画を作る人間は、資本から独立して、自由の立場にいなければならない」との考えだった。

1974年8月23日に「知的生産の技術」研究会のセミナーで「私の映画づくり」というタイトルで講演をしていただいた。私はこの会には1980年入会なので聞いてはいないが、セミナー録が残っていて読んだ。「撮影のスタッフ、俳優さんたちが一番持っている力を出してもらうように持っていくことが私の演出方法」「照明、装置、俳優などたくさんの人を使って、一つの作品を作り出すという監督の仕事は演出家である」。「監督でなく、今井さんと呼んでくれればいいという態度の監督だった。限られた日数、限られた予算の中で、自分の思うようにもっていくことは実に難しい。そのことを黒沢明監督は「政治的能力70%、監督の才能30%」で成功するという説で、その意見に今井も賛同している。

今井本人は「山びこ学校」が自分の作品の中で完成度が最も高い作品だとしている。1951年いベストセラーになった無着成恭編集の山形県山元町の中学3年生の作品集を映画にしたものである。

『武士道残酷物語』は私もみている。戦国時代の武士から現代企業戦士に続く一族の物語だ。ベルリン国際映画祭金熊賞を受賞した。演技派を目指し、7人の役を演じた主役の中村錦之助はこの作品でブルーリボン主演男優賞を受賞している。

国内外で賞を受けた作品だけを以下にあげてみる。『また逢う日まで』『にごりえ』『真昼の暗黒』『米』『キクとサム』『武士道残酷物語』『橋のない川』『純愛物語』『戦争と青春』『民衆の敵』『小林多喜二』『あにいもうと』。この人はやはり名匠だ。

今井正権威主義的なところがない人だ。スタッフとの関係もそうだし、テーマも下層の人々への同情と愛情がある。葬儀、告別式はやらない。戒名もいらない。墓名に名前を刻むなら「今井正」だけでよいが、それもいらない。今井家の墓だけでよい。以上が遺言であり、今井の死生観が表れている。そして、監督という仕事で、「自分を無にして」徹底的に調べあげるというやり方で優れた業績をあげた。自分を押し出さない、自分を消す、自分を無にする。今井正は一貫した人生観のもとに生涯を送った人だ。

 

今井正映画読本

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