リレー講座は多摩大の趙先生の「韓流・日琉現象からみるアジアダイナミズムとイノベーション」。

リレー講座は多摩大の趙先生の「韓流・日流現象からみるアジアダイナミズムとイノベーション」。

今の日韓関係

  • 文在寅政権は「反外勢の自主路線」。30年間の軍事政権を倒した金泳三(1993-1998)、金大中政権(998-2003)をつくった若者たちが中枢。命をかけて戦ってきた闘士たち。「北朝鮮平和政策」に命をかけている。その他は手一杯。
  • 半島、特に大山脈に守られていない韓国、クリミヤなどは常に板挟みに苦しんできた。
  • 日韓関係のトラブルは過去は日本が原因(久保田暴言、藤尾文相、江藤長官、、)。現在は韓国発(徴用工、慰安婦、レーダー照射、)。
  • 福本邦雄「表舞台 裏舞台」のような日韓のパイプ役がいない。両国とも強硬派が主流になる。
  • 日韓の歴史観・責任の取り方の違い。韓国は常に原点回帰。感情中心。日本は歴史は流れるという史観。死んだら仏。
  • 韓国の一般庶民はアニメ、漫画など日本文化が好きで圧倒的に影響を受けている。小説のベストセラーの20位のうち11人が日本人。4200万人の人口で754万人訪日。

アジアの時代とイノベーション

  • アジアの成立は、中国の太平天国の乱と日本の明治維新。外国の圧力に抗して内部からのイノベーションがあった。
  • 韓国は「韓流」が最大のイノベーション金大中の仕掛け。韓流ドラマがアジアと世界を席巻。文化を競争力にした。文化マーケティング。機能的価値より情緒的価値重視(雰囲気、イメージ、ストーリー)。韓流は国家による文化マーケティングの成果。ソフトパワー
  • 韓流は金大中が仕掛けた。ITX大衆で文化国家へ。文化産業の外国事業の支援は、ドラマだけでなく韓国語や伝統芸術への関心を引き起こした。ドラマ「冬のソナタの段階、KPOPの段階、そして多様な文化ジャンル、文化資源の創造へ。国家ブランドイメージの向上へ。
  • 韓流:SNSを使ったデジタルマーケティングで認知度向上。グローバルとローカルのハイブリッド。デバイスとコンテンツの同時成功。ファン同士の交流、SNSによる情報発信、プラットフォームの確立。高い親和性とこだわりの中心性で伝説。歌手自身が歌詞を書くなどメッセージ性が高い。

今後

  • 韓国は産業政策にとどまらず、文化を外交政策へ展開、アジア文化国家共同体への期待。その延長線上にアジア共同体ビジョン。
  • リーダーは歴史観とメッセージが重要。勝海舟は真のリーダー(近代国家の立役者、アジアの復興を予言)。目的と手段、から考える。創造的生き方。市民交流が重要。

f:id:k-hisatune:20190509212114j:image

 

f:id:k-hisatune:20190509212124j:image

-------------

昼休み

・総研の照井さん、秘書の近藤さんと食事しながら歓談。

・多摩大総研の定例ミーティング。松本先生、長島先生。

高橋さん:地研と知研。ネットワーク、知研、京大。

ーーー

帰宅後、ジムで2時間。鍬のポーズでつま先が床に届いた。ヨガをずっとやっているの体が柔らかくなったのか。快挙。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

名言との対話」。5月9日。宮路年雄「明日の一万円より今日の千円」

宮路 年雄(みやじ としお、1928年昭和3年8月20日 - 1998年(平成10年)5月9日)は、日本実業家

家電量販店「城南電機」を運営する信光電機創業者。「とにかく安い」を売り物にした日本一安い城南電機というキャッチフレーズを「現金払い、返品なし、まとめ買い」によって実現した。仕入れが安く、マージンも低い。高い回転率、持ちビルで商売をしているからだ。良いものを安く売る。嫌がらせはいろいろあったが、「この店潰したらあかん」とお客さんが守ってくれた。

城南電機の国産米安売り騒動」。国産米に外米を混ぜろという命令は理不尽。消費者をだましている。「コシヒカリの3分の2は偽物や」。

「奥様百名無料ご招待 ヨーロッパお買物ツアー」。5泊6日、三食付き、JAL便、ヒルトン宿泊、観光。全部タダ。有名ブランド買い出しツアーで大量に買い、店で売り、その儲けでまかなう。このような話題にはことかかなかった。食糧庁、警察など役所と喧嘩して引き下がらせている。このように戦わないと物価は下がらない。

宮路年雄国鉄で8年間修行。そこで学んだことは多く、宮路は「日本鉄道大学」出と言っている。

以下、宮路年雄語録。

・「吐いたツバは飲むな(一度言ったことは守れ)」。

・「花はいい時に散るもんや」「人間、惜しまれて散るうちが花や」

・「不況、不況言う前に、なんで城南電機がこんなに売れているのか、よく考えて反省しなさい」

・「シャネルの9割は偽物や」「ロレックスは、特に高いやつが危ない」「洋酒とかでも、ビンだけ見て信用したら危ない」「高いものにはコピーがある」

・「カジノでは絶対勝ちます」。ルーレットでは毎回掛け金を倍にしていくといつかは自分の目がでる。その時パッとやめてしまう。

ユニークなキャラクターでメディアによく出ていたので、私も名前は知っている。いつも現金の入ったカバンを持っていることはよく知られていた。そのため、強盗2回。泥棒6回という記録を持っている。

宮路の『人生は、オモロイ!』は、ホントに面白い。中でも、諸費税を悪税と論じた箇所には学ばせてもらった。

消費税のお金は納付するまでの間手元に残るから運用できる。「消費税が上がって得するのは企業、損するのは消費者」。消費税は企業が儲かる税。売り上げ3000万以下の企業は消費税を払う必要がない。お客さんからもらった消費税を国に納めるまでには3か月ほどの時間がある。納めるときになるとまた入ってくる。消費税がいつも3ヶ月分手元にある。税率が上がれば資金も増える。だから、城南電機は毎年「消費税還元セール」ができる。これは盲点だ。

仕入れは宮路本人が個人でやっていたので、肺炎で急きょ入院しその数日後に死去。死去によって資金は遺産となり凍結された、現金が使えなくなった。現金がない城南電機はわずか1か月後に廃業に陥った。「明日の一万円より今日の千円」という方針による「現金一括払い」が逆に裏目にでた形だ。「花はいい時に散るもんや」「人間、惜しまれて散るうちが花や」との考え通りでもあった。宮路年雄は最後にしくじったが、痛快な人生でもあった。とはいえるだろう。

人生は、オモロイ!―生きてるうちに頭を使え

人生は、オモロイ!―生きてるうちに頭を使え