「人事が見る大学イメージランキング」で母校・九大が総合首位。

「人事が見る大学イメージランキング」で母校・九大が総合首位。

 6月5日の日経の記事。人事担当者への調査で、行動力、対人力、知力・学力、独創性の4項目。採用した学生からみたイメージを聞いたものだ。やはり嬉しくなる。

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大学

・近藤秘書と打ち合わせの後、いくつかのイベントの準備。

・金先生:自己点検

・荻阪さん:「潮時」

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 「名言との対話」6月5日。清水信義「どんなフィールドであっても、大事なことは自らデータを出し、情報を出すということです」

清水 信義(しみず のぶよし、1941年 - 2015年6月5日)は、日本の遺伝学者

名古屋大学理学部卒、大学院博士課程満了。名大、カリフォルニア大、そしてエール大学で「遺伝子地図」のフランク・ラドル教授に師事、アリゾナ助教授、教授。1983年には渡辺格教授の後任として慶應義塾大学医学部教授に就任。2000年川崎市と組んだ慶應義塾大学K2タウンキャンパス・ライフサイエンスセンター長。分子生物学、ゲノム科学、遺伝子医学が」専門。

ヒトゲノム計画を牽引したリーダーの1人である。チームを率いる統率力は、横須賀高校での生徒会長の時の経験がものを言った、と後に回想している。

1983年に慶應義塾大学医学部分子生物学教室の教授に迎えられる。1989年には数メガ塩基に及ぶ巨大DNA断片を分離する技術を確立、ヒトの第21番、22番染色体の分離に成功し、ヒトゲノム研究の礎を築いた。ヒトゲノム解読国際チームのリーダーの1人として、1999年には第22番染色体、2000年には第21番染色体の解読に貢献した。

ヒトゲノム研究には、生物学的データに関する情報科学(バイオインフォーマティクス)という分野が重要だが、日本の教育には「生物学」が欠落しているから先が心配だという。生物は化学、物理と同じく必修科目に入れるべきだと主張する。また、日本では最先端の研究は3年遅れることの原因は、気概が不足していると同時に、研究予算配分に哲学の欠けた行政に問題があると警鐘を鳴らす論客でもあった。

アメリカの遺伝子ベンチャーの役割を果たせるのは大学だ」と喝破する清水は、ヒトゲノムの解析が終わった後にも、「研究材料は山のようにあり、コツコツと、だけど素早く緻密に研究していけば、間違いなく大きな成果が得られる」と励ましている。2000年にはヒトゲノム概要版が完成するが、勝負はそこからだとの論陣をはっている。魚介類のゲノム解析「寿司ネタプロジェクト」を推進してもいる。自由に性転換する牡蠣のメカニズムを明らかにしようとする。ニシンは雌だと高価な数の子がとれる。雌を増やす、早く成長させる、病害虫への抵抗力を増す。、、。ゲノム研究を通して水産資源の確保にも貢献できるのだ。

清水のチームは、パーキンソン病ダウン症、自己免疫、緑内障、難聴などに関する遺伝子を22番染色体だけで545個の発見をしている。200年に刊行された『ヒト「ゲノム計画の虚と実』(ビジネス社)では、遺伝子研究のきっかけとなったダウン症のメカニズムの解明はやり遂げたいと決意表明している。

「研究というものは、日々継続していなければならないものだし、失速してもダメなものです」、そして自前の研究で、独自のデータや情報を産むことの大切さを強調している。独自のテーマをコツコツと研究し、独自のデータを少しづつ積み上げることが世界との競争の鍵であり、人類への貢献につながる。科学者の仕事は「神」への挑戦である。

日本のトップランナー清水信義が説くヒト「ゲノム」計画の虚と実

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