学部授業のテーマは「社長メッセージ」。大学院授業のテーマは「脳力のレッスン」の「はじめに」。

学部の授業7回目。本日の図解のテーマは「社長メッセージ」。

  • まず、日経DVD「企画・プレゼンに活かす 図解表現の技術」(久恒啓一監修)の上巻をみる。
  • 社長メッセージ:日本テレビ東芝幻冬舎ヤマト運輸日本航空京王電鉄ファンケルユニクロ伊藤忠商事東京電力ソフトバンク。サンリオ。以上から自分で一社を選ぶのだが、描いた企業に入りたくなる人が多い。
  • 6回目(前回)授業のアンケートでは力がついてきたことを自覚する文章が多かった。「図解を描くことで文章が自分の頭に入ってきて自分の考えが出てくるようになった」「熟考したので頭が働いた感覚が強かった」「表現するという行為は理解につながる」「重要な単語とそうでないものを瞬時に見分ける力が身についた」「描いた図解に突っ込まれた方が理解が深まる」「原文がすべてではなく自分の理解につなげる必要がある」「要領がわかってきた」、、。

f:id:k-hisatune:20190607195621j:image

 授業の前後は客員の橘川先生と懇談。

 --------------

荻窪の地研を訪問:経営改善計画。私の次の著書「平成時代の366名言集」は6月中に刊行。日経広告の文言を社長と相談し、「命日」「誕生日」に続く第3弾!、することになった。

 ------------------

大学院の4回目の授業。

  • まず、日経DVDをみる。
  • 本日のテーマは、寺島実郎「脳力のレッスン」の1-5などの前文を図解することとした。キーワードだらけの文章の「全体の構造と部分同士の関係」を理解し表現するという作業。

f:id:k-hisatune:20190607195629j:image

以下、受講生の感想。

  •  今回は、寺島学長の著書「脳力のレッスンV」ひとはなぜ戦争をするのか〜はじめに〜の図解をした。最初の作品から最新作迄、3作品の発表の後だった。集大成、まとめの凝縮された内容は、ほとんどが重要で線や丸で埋まってしまった。飛行機が遅延した為、15年前の久恒先生を拝見し損ねたので皆さんが感動された色あせない図解のノウハウをすぐに活かせないのは大変残念だった。寺島学長の主張されたい部分は理解して強調できたものの、何度も登場する"5年"というキーワードをリンクさせることや歴史と空間を意識して図解する事が課題として残った。DVDを後日拝見してスキルアップしたい。
  • 京都から新幹線で授業に向かう中で、つい最近総販売元の契約を締結した超音波頭部ケアの機器について図解を作成してみました。久恒先生の「図で考えれば羅文章がうまくなる」PHP文庫を読みながらでした。まだまだ改善の余地はありますが、まず図解に書くことが大切だと実感しました。授業では先生の15年前のDVDを観させて頂き、丸と矢印の活用方法がわかりやすく大変勉強になりました。そのあと能力のレッスンについて図解を作成しましたが、DVDを参考に書いたためまだ沢山課題はあるものの、前回に比べて一段上に書けたと感じました。凄いと思ったのはDVDは15年も前のものなのに、図解の作成方法のプラットフォームなのでいまでも充分活用できる内容だったことでした。DVDはレンタル可能とのことでしたで、何度か観てポイントを身に付けたいと思います。
  • DVDを後半しか見ることができませんでしたが、図解を書くための要点がまとまっていて、丸や矢印にはどんな意味があるのか、一度書き出して繋げてから清書することなど、今まで書いてみた図解の振り返りとなりました。私の図解は、丸で囲うばかりで、四角や、大きさをかえるなど工夫することと先生からご指摘をいただきました。今日のワークでは、意識はしていても、自分でも文字の大きさを考えない、関係性が理解できないまま図解にしていることがよく分かりました。次回は書き出しの時点で、もう少しイメージを作ってから清書したいと思います。最近は、ほかの授業で文章を読むときに、図解をして理解することを心がけています!
  • 今日の講義ではまず、【1】図解の解説DVDを見ました。   15年前の久恒先生出演! 次に【2】寺島実郎学長の「脳力のレッスン」を図解しました。図解は写真でUP。なかなか難儀でしたが、特に図解のDVDで見たポイントの矢印の種類を意識して取り組みました。思考の流れ、拡散、収縮を使うことができ新たな表現の方法として今後使えそうです。{1】DVDの内容は文字にするとあまりわかりやすくないですが参考まで記載します。(実際に見た方が良い)図解のポイントは3つ(1)図解はキーワードの塊(2)大胆に、そして繊細に(3)丸と→を使うだけで充分(1)図解はキーワードの塊 これは自明(2)大胆にそして繊細に、 世界を東と西、に分けるとか多くの物事を原因と結果に分けるとか 現状、ヒント、新商品の概要 の3つに分けるとか細かいズレは無視して大胆に構造を化する例、GEのジャックウェルチの大胆な考え方 改革を進めるベースにあった円3つの単純な図 サービス、ハイテク、中核の3つの円だけを残しあとはリストラする。大胆にまとめる、というのは空から見下ろすような作業。単純化しすぎてしまうと、それはさすがにわからないという部分があるので、そこは繊細に扱う必要がある。細かく書いていく。(3.1)丸の使い方は6つ 1.包含 貸借対照表 2.隣接 関東四都県の位置関係 3.交差 銀行と証券 重なるのは投資信託の販売 4.分離 三権分立 5.並列 営業と製造 6.群率 親会社と子会社  大きさや線の太さを変えるとレベルの違いを表現することも可能。(3.2)矢印の使い方は7つ。 1.連続性   顧客訪問、見積もり、契約 2.場面の展開 経営環境の変化、 3.思考の流れ  4.対立    年功序列実力主義 5.双方向性 6.拡散のパターン ○○のメリットを5つ 7.収縮のパターン 複数の原因が一つの結果を生んでいる。 仮定は点線 とか 協調は太線とか自分のルールを作る。図解を書く過程は思考の過程そのもの、4つの過程 1.題材の整理 2.骨格の検討 3.ブロック中の関係を明らかにする作業 4.〇と→での仕上げ。より良い図解づくりのテクニック(7つのヒント) 1.流れのある図解 2.図解は横長が原則 3.思考の流れは左から右に 4.一番言いたいことは図解の真ん中に配置する 5.装飾が増えるとわかりにくいのでシンプルに! 6.キーワードの言葉遣いを統一し韻を踏む 7.タイトルとコメントを追加する最後に15年前の先生からメッセージ。企画力構想力とは考えること考えろと言われても、考えることができない人が多い。図解をすることは考えることと同じ、つまり図解こそ構想力だと言っても良い。図解すると自分の理解していることが分かる、疑問が明らかになる、だから批判すべき点が明らかになる。描くたびに図解力が高くなっている実感があります。貴重な学びの機会を頂き、先生とクラスのみなさんに感謝します。

  • 先生の昔15年前のDVDを見せていただきました。それによって、図解のやり方を詳しく説明していただきました。まずはキーワードのかたまり、または全体像を大胆、細かいところを細心に、最後は⭕️➡️を使うだけで十分です。この3つのことを把握すれば、図解はスムーズに書けるようになるのです。後、図解の並び方も紹介していただきました。交差(重なり)、分離、並列、群列、それぞれ相手に伝えたいイメージによって並び方は違ってくるのです。それに連続性、場面の展開、思考の流れ、対立、対方向性、拡散のパターン、収縮のパターンなどいろんな形でさまざまな場面で使えるのです。DVDの最後に先生の若い頃の様子を見ました。びっくりしました、モテる姿ですね。その後、寺島学長が書いた本について図解していて、文章は驚きほど難しくて、いちいち辞書を調べながら、やっと完成させました。出来上がったものはうまく説明しなかったし、内容もちゃんとまとめなかったけど、大変勉強になりました。(留学生)

ーーーーーーー

「名言との対話」6月7日。観世栄夫「伝統というのは、壊しても壊しても残っていくもの。ぶち壊すという意味じゃなくて、昨日つくったものを反省して先に行く。その中で残ってきたものが、伝統なんじゃないか」

観世 栄夫(観世榮夫:かんぜ ひでお、1927年8月3日 - 2007年6月8日)は、シテ方観世流能楽師、俳優

東京音楽学校(現・東京芸大)本科能楽専攻中退。22歳で喜多流の身体をつくるメソッドに魅力を感じた」とし1949年観世流から喜多流に移り、名手・後藤得三の芸養子となり、十四世喜多六平太、十五世喜多実に師事する。1958年能楽界を離脱し、演出、俳優に専念していたが、兄・寿夫の尽力もあって1979年に観世流に復帰する。京都造形大学教授を長くつとめた。世田谷・九条の会」呼びかけ人を務めていた。この人は反逆児だった。妻は谷崎潤一郎の養女(潤一郎の妻・松子の連れ子)・恵美子。 1983年にはインスタントコーヒーのCMキャラクター「違いがわかる男」としてお茶の間の話題を呼んだ。このCMは私もよく覚えている。

喜怒哀楽を一つの仮面で示す能は、時間と空間を共有した演者と観客が共有する瞬間芸術である。その舞台を甦らせるには、すぐれたエッセイによる他はないと考え観世栄夫は『日本の名随筆87 能』を編んだ。馬場あき子、芥川龍之介三島由紀夫、野上八重子、白洲正子高村光太郎大岡信小林秀雄中西進、、、。この随筆集はそれぞれの視点で能を語っていて、読み応えがある。

観世流の祖・世阿弥は「美しい花を咲かせ続けるには、停滞することなく、変化し続けなければならない」と言っている。これは、芸能者についての語りである。このことは、芸能それ事態にもいえることではないか。停滞を避け、変化を続けることによって「花」は咲き続ける。それが伝統なのだろう。子孫である観世栄夫は、伝統を壊し続ける中で、残ったものが本当の伝統になるという。安定や停滞では伝統は生まれない。挑戦と変化への継続的な意志が「伝統」という花を咲かせるのだ。

日本の名随筆 (87) 能

日本の名随筆 (87) 能