梅棹忠夫著作集第19巻「日本文化研究」を読了。これで22巻のうち、6巻を終了。

梅棹忠夫著作集第19巻「日本文化研究」を読了。これで6巻終了。

「美意識と神様」:家庭における神と芸術。桂離宮。新・和風、くらし寸評、新・国学談、比較芸能論、和と洋、、、、、。

「日本学周遊」:ヤク島の生態。科学としての柳田学。今和次郎考現学口承文芸論入門。日本人の知恵、、。

「日本学周遊補遺」:神話、遊び、昭和世相史。住まいの文化人類学、、、。

年初の計画に沿って3月から毎月1巻を読んでいる。本巻で6巻目。第5巻「比較文明学研究」。第7巻「日本研究」。第11巻「知の技術」。第14巻「情報と文明」。第19巻「日本文化研究」。第22巻「研究と経営」。いずれも素晴らしい書物に仕上がっている。梅棹先生の慧眼と洞察に痺れた日々だった。以上を一区切りにして、まとめの作業に今から入る予定。

梅棹忠夫著作集 (第19巻) 日本文化研究

梅棹忠夫著作集 (第19巻) 日本文化研究

 

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台風10号の影響で博多から新大阪までの新幹線が止まったので、帰れなくなった。

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「名言との対話」8月15日。さくらももこ「自分に起こる事をよく観察し、面白がったり考え込んだりする事こそ、人生の醍醐味だと思う」」

さくら ももこ1965年5月8日 - 2018年8月15日)は、日本漫画家エッセイスト作詞家脚本家

静岡県清水市生まれ。1986年「りぼん」で「ちびまる子ちゃん」の連載を開始。自身の少女時代をモデルとした『ちびまる子ちゃん』の主人公の名前もさくらももこである。 1989年この作品で講談社漫画賞を受賞。1990年作詞した「おどるポンポコリン」が日本レコード大賞ポップス・ロック部門受賞。1991年初のエッセイ「もものかんづめ」がベストセラーとなる。1992年の「さるのこしかけ」、そして『たいのおかしら』もミリオンセラーという人気であった。

代表作『ちびまる子ちゃん』の単行本の売上は累計3000万部を超えている。今回この本を読んでみた。「奇跡の水虫治療」「極楽通い」「健康食品三昧」「乙女のバカ心」「宴会用の女」「週刊誌のオナラ」「結婚することになった」などのタイトルで、ばかばかしい事件に遭遇するおかしさがつづられている。睡眠学習枕。弔辞。女性器隠語名の週刊誌。、、、、。

最後に、お茶の水女子大の土屋賢二教授との対談があり、ここで作家の本音がみえる。「ほんとにああいうことが起こっているものですから、、。」「授業中は、将来、漫画家になったらどうしようかという空想」「絵と作文は他に比べて得意」「高校3年生のときは毎月1っ本描いて投稿していた」「ネタになるための愚かしいことを浮かび上がらせているという部分もあります」、、。

多摩大の社会人大学院の授業で「立志人物論」を講義しているのだが、2018年には漫画家を取り上げた時、中国の留学生から「ちびまる子ちゃんを見た私は初めて日本の文化に興味を持ちました。日常的な生活、女の子の繊細な心、家族の暖かさ。これを知れたのはさくらももこの描いたちびまる子ちゃんのおかげです。2ヶ月前に亡くなったさくらももこ、今日はありがとうの会が挙行されました。彼女はもういなくなりましたが、彼女の作品はきっと永遠に感動を与えます」との感想の書き込みがあった。海外でも人気なのだ。

日常の出来事や事件をじっくりと観察し、そこからネタを拾い出していくというスタイルだ。自分のことを描くわけだから、ネタは尽きないのだ。人気マンガ「のらくろ」の作者・田河水泡が、義兄の小林秀雄に「のらくろは、実は俺のことだ」と言って感動させたというエピソードを思い出した。

さくらももこは「赤ちゃんに帰ったままで、ニコニコして、苦しまないで百五十歳ぐらいで死ぬこと」という老衰での死という希望を持っていたが、53歳の若さで亡くなっている。もっと時間があったらと惜しまれる。 

もものかんづめ (集英社文庫)

もものかんづめ (集英社文庫)