メンズ・ヨガ。文春「コロナの歌」。NHKBS「ストーンヘンジ」。深呼吸する言葉。

文芸春秋』10月号は、特別企画「コロナ時代の生と死」では、文学者の発言が心を打った。 

 永田和宏永田紅「父娘歌人が選ぶ『コロナ禍の歌』」が実に面白い。

 「疑えばすべて罹患者バスの中マスクがマスクを監視してゐる」「バス停にコホンと咳の人一人列がわずかに左右にずれる」「咳をする静まり返るバスの中「花粉症です」被告のごとし」「差し出した手のひらスルーしトレーへと置かれた釣り銭無言で拾う」「つながらぬ二人はあれどまあいいか老いたるばかりのオンライン飲み会」「オンライン飲み会しようと前の日に操作教えに娘らが来る」「オンライン飲みに誘えばオンライン飲みの先約あると言ふ父」「「行ってきます」いつもの通り居間を出し夫は七歩で「職場」に入る」「窓枠が並ぶがごとし顏顏顏 隣の部屋にはみ出せぬまま」「ステイホームで逢えない内に進化して二足歩行を始めたる孫」「動画にはソファーに寛ぐ首相あり格差社会の現実ここに」「謝ったら負けのゲームを見ているようコロナ対策誰のものかと」「ウイルスが広がっているのではない人がウイルスを拡げている」「送られし東京からの本なればお日さまに干すコロナにおびえ」

永田和宏「対数に死者を目盛らば抜け落ちてひとりひとりの死の悲しみは」「最終講義も延期となりてさしあたり宙ぶらりんのぶらに揺れおり」「水を飲みマスクを上げてまた喋るこんな会話がもう、一時間」

永田紅「三密のエネルギーこそ祭りなり胡瓜を薄く切りつつ思う」「保育園と小学校のあいだにて宙ぶらりんの四月過ぎゆく」「「あ、マスク忘れてしまったときの顔裸のようにいたたまれない」「楽観視する人悲観視する人のいずれの夏も短く過ぎぬ」

ーーー

五木寛之「見えない不安」に「心の抗体を」。帰属する感覚が無効化の進行。

寄る辺なき時代「宗教」(拝観を禁じ門戸を閉じた寺)「会社と組合」(帰属の希薄化)「学校」(人格が触れ合うコミュニケーションはオンライン教育でできるか)「皇室」(励ましの声を聞きたい)「国家」(国家との伴走感覚の希薄化)。

 ----

蓋棺録。山崎正和(8月19日没)「今回の経験が伝統的な日本の世界観、現実を無常と見る感受性の復活に繋がってほしい」。渡哲也(8月10日)「石原との出会いが私の人生でした」。外山滋比古(7月30日)「考えるのは面倒なことと思っている人が多いが、見方によってはこれほど、ぜいたくな楽しみはない」。弘田三枝子(7月21日)。山本寛斎(7月21日)「イベントの神様になりたい」

 ーーーーーーーーーーーーー

ヨガ1時間。

南大沢:4連休で人出が多い。屋台。ドイツビール。

ーーーーーーーーーーーーー

NHKBSプレミアム「ストーンヘンジ」が面白く全部みてしまった。「橋本環奈が“不思議の扉”を開く!伝説と神話に彩られたイギリス巨石文明のシンボル「ストーンヘンジ」。大人気の世界遺産に秘められた七つの謎を最新科学で徹底解明!数千年の時を超えた“驚異のテクノロジー”が判明!古代人が仕掛けた“視覚トリック”の正体とは!?誰が何のために築いたのか?古代文明の存亡を賭けた壮大なドラマに、最新科学が鋭く切り込む。絶景のストーンサークルも続々登場!人類究極のミステリーに迫る!」

ーーーーーーーーーーーーーーー

YAMI大・深呼吸学部の授業に参加。

時代を生きる。今を生きるとは変化とともに生きる事。川の時代から海の時代。城をつくると時代に取り残される。社会装置は公共財になる。教育「YAMI大」。出版「深呼吸学部出版」。放送「ZOOM放送局」。一歩先に向けて発言、行動するとカンのいい人が集まる。音楽は時代の本質、感性と頭脳の融合。どういう音楽に心を震わせているか。ポンプ:中井美穂デーモン閣下尾崎豊。松田融児。ブルハ。レナちゃん。新学科「亀田武嗣の地域と食べ物の塾」。奥村繁次郎『野菜・果物・魚介 諸国漬物法』。換骨奪胎。高野雅晴:SDGSテックの設立へ。電力。通貨。エネルギー。

ーーーーーーーーーーーーーーーー

「名言との対話」9月19日。山内「娯楽には常に“異質の創造”が必要、改良じゃダメ」

山内 溥(やまうち ひろし、1927年11月7日 - 2013年9月19日)は、実業家

京都の花札やトランプを売る任天堂の創業者・山内房治郎の曾孫として生まれる。22歳の若さで玩具メーカーの3代目社長に就任し幹部全員を解雇する。在任52年間となったカリスマ社長である。独特な経営哲学とワンマン経営者として知られる。

38歳頃から、工学部卒の第一号横井軍平がプラスチック製トランプでヒット、ディズニートランプで子どもにも浸透する。ウルトラハンド、ウルトラマシンが大ヒット。横井は初代『ゲームボーイ』から『NINTENDO64』などの初期の開発を担った

56歳頃、宮本茂ファミコンを開発し大ヒットし、つづいてゲームボーイマリオシリーズ』、『ゼルダの伝説シリーズ』、『ドンキーコングシリーズ』の生みの親となった。

74歳頃、岩田聡を引き抜き、自身は第一線から引退し、集団指導体制に移行する。2002年、入社2年目の岩田聡は42歳で社長に就任。ゲーム人口の拡大を目指す方針のもと、5歳から95歳まで遊べるゲームをつくるという路線を進む。2004年、ニンテンドーDSを開発し、ソフト『脳を鍛える大人のDSトレーニング』は「脳トレ」として流行語になり、社会現象にまでなる。2006年、1億台以上が売れた2006年のWiiを開発。これまでのゲーム愛好者とはまったく異なる層をつかみ任天堂を世界企業に押し上げた。

これらの逸材を用いながら任天堂を京都の花札やトランプの製造販売会社から、ファミコン」などで世界的なゲーム機メーカーに育て上げた。任天堂を家庭用ゲームの普及とともに世界に広まった「マリオ」「スーパーマリオ」は、世代を超えて愛されるキャラクターとして定着した。

「ハード重視の会社には理解できないはず」「娯楽が目指すのは「役に立つ」ではなく、「楽しい」とか「面白い」なんですね」

平成30年間の総括として「時価総額の増加ランキング」の記事をみると、増えたのはトヨタキーエンス日本電産ソニーに続き任天堂は5位に入っている。減らしたのは、国際競争についていけなかった銀行、証券、電力、製造業などである。

「我々のビジネスはかってなかったものを世の中に送り出すこと。従来あったものをマイナーチェンジするという考え方はダメ。そこでは何が必要になってくるかというと独創力です」「娯楽に徹せよ、独創的であれ、身の丈を知れ」、、、。

新型コロナの影響で部品調達が停滞し生産に支障がでていたが、2020年4-6月決算では、「あつ森」(あつまれ どうぶつの森)などの売上の拡大で、前年同期比でソフトは2.2倍、ゲーム機は2.6倍の最終利益は6倍になっている。

任天堂は、花札やトランプのように「運を天に任す」という意味の社名であるが、時代の流れが速く、激烈な競争による浮沈の激しい娯楽業界をしたたかに生き抜いており、山内運を天に任せてはいない。要所で人材を抜擢し、スカウトし、その都度、一緒に独創的な商品を開発し、業績を飛躍させている。創造的人材を見抜く目は確かだったことも成功の要因だった。娯楽産業は、楽しい、面白いということが最重要だ。改良ではなく創造、そして独創を追い続けた生涯だった。この人の人生は独創的人生であったと総括しよう。