ポッドキャスターという新世界をもう少し探検するか。

岡田正宏さんの『声で想いを伝える ポッドキャストマーケティング』(日本地域社会研究所)のZOOM出版記念パーティに参加してみました

ポッドキャスト人口は国内1123万人。14%がつき1回以上。20代から60代。学習系。情報感度が高い人。自由に使える金が多い人。スポーティファイとグーグル。ポッドキャストオンラインセミナー3000円。ポッドキャストコミュニティ月1000円、メディア研究会無料ゲスト月1000円、、、。

ポッドキャストマーケティング 声で想いを伝える (コミュニティ・ブックス)

参加者は40名ほど。フリーアンアウンサー、禅、翻訳ライター、理研コーディネーター、ファイナンシャルプランナー、塾講師、研修企画者、英会話、読書会公認資格、新潟県在住、シンガーソングライター、犬のラジオ、犬の幼稚園、経営者、コンサルタント、人事コンサル、片付け屋、ドッグトリマ=、アロマフォルマ、社労士、SNS集客講師、オラクルカード協会、プレゼンアシスト、花屋、マジシャン、、、、など多彩なポッドキャスターが参集。いくつか番組を登録してみようかな。数日前から急に話題になってきたCLUBHOUSEも含め、ここも「新世界」。

meigen.koelab.net偉人の名言366命日編〜人生が豊かになる一日一言〜:Apple Podcast内の6月28日 宮澤喜一(大蔵官僚、政治家)

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新宿の「隠れ坊」で昼食をとりながら、松田さんとフォト川柳の本の打ち合わせ。

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「地研」で全集第2巻「技術編」の校正確認と表紙デザインの検討。

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「名言との対話」1月29日。深沢七郎「人間滅亡教」

深沢 七郎(ふかざわ しちろう、1914年大正3年〉1月29日 - 1987年昭和62年〉8月18日) は、日本の小説家ギタリスト

ギタリストとして活動を始める。1956年姨捨山をテーマとした『楢山節考』を中央公論新人賞に応募し第1回受賞作となり、ベストセラーになった。1958年、木下惠介監督の映画「楢山節考」はキネマ旬報で第1位になる。これは70歳になると楢山まいり(姥捨)を行わなければならない山奥の村に住む69歳になる母と息子が軸となるストーリーだ。この映画はテレビなどでたびたび紹介されているから、断片的だが私もみている。

1960年末に『中央公論』に発表した『風流夢譚』では、皇室批判であるとの批判があり嶋中事件(風流夢譚事件)で3年間筆を折って全国を放浪。1965年から埼玉県に定住し、ラブミー牧場を開く。『笛吹川』『庶民烈伝』『みちのくの人形たち』が代表作。『みちのくの人形たち』は1981年に谷崎潤一郎賞を受賞している。

深沢七郎『人間滅亡的人生案内』(河出文庫)を読んだ。『話の特集』に1967年から2年余りにわたて載せたもので、読者は20歳前後の団塊の世代の若者である。人生相談の回答とは思えない言葉が続いていて驚きながら読んだ。

「貴君はいまは酒、性、そのほかのことは考えないことです」「どんな仕事も仕事はツマラないのです」「大学を出ても人夫。行商。トビ職。そういう職業をもう少したてば堂々とやれる時代とになるでしょう」「結婚は肉体も生も異性を同化して、つまり、一心同体にしてしまうのでしょう」「「忘れる」という智能を人間はもっている」「女を理解するなんて男はロクな男性ではありません」「ただ、ぼーと生まれてきたのだから、ぼーと生きれいればいいのです」「愛などというものは欲深女や精神病の男の飛び道具である」「友達は選んだり、捨てられたりするもので、デパートで買うアクセサリーの一種だと思えばいいでしょう」「女は男をたのしみ、男は女をたのしむ。これが重大なのです」「人間には本物なんかありません。みんなニセモノです」「もっと、もっと、何回でも、何人の女性でも追いなさい」「恋愛というものは一種の精神病です、、、症状はマラリアなどと同じように熱病の一種です」「無職ということもステキな人生です」「生きるのではなく生きているのです。ただわけもなく生きているのが人間です」「つまらないことを考えないで刹那主義でいることです」「人間は欲が深く、汚く、食いしん坊で、スケベエです」「コッケイ以外に人間の美しさはないと思います」「毎日同じ仕事だからいいのです」、、、。

深沢七郎の「人間滅亡」教の極意を自ら次のように記している。「、、、アブラ虫と同じ状態だと思うのだ。だから、人は繁栄しなくてもいい、繁栄する必要はないと思う。、、、必ずしも道徳だとか、常識だとかにこだわらない」「最も重大なことは「何もしないのが好き」というところです」「漠然として生きていることです。ボーッとして生きることにあるのです」「宿命にまかせて、ぼーっと生きています。それ以外、何もありません。この場合宿命とは行動、動作を自分で計画しないで行うこと」。

反常識、反道徳を標榜する深沢七郎の若者への毒のあるアドバイスには賛同はできないが、何か爽快で痛快なところがある。悩むことは何もない、今の現状をそのまま生きなさいという人間滅亡教には熱烈な信者が多かったようだ。常識や道徳は、人間が繁栄するためにある。繁栄しなくていいなら、それらは不要不急だというのだ。私などとは正反対の思想だが、深沢の回答には何かユーモアがあり、心が癒される感じもある。しかし信者が増えれば本当に滅亡するかも知れない。それでいいということなら、その通りかもしれない。不思議な本を読んだ。

人間滅亡的人生案内 (河出文庫)