五條堀孝・橘川幸夫の1時間のZOOM対談。

 五條堀孝・橘川幸夫の1時間のZOOM対談をみました。

五條堀先生は日本遺伝学者。現在、サウジアラビアアブドラ国王科学技術大学ディスティングイッシュト・プロフェッサー。九大理学部生物学科卒で博士課程を修了。テキサス医学生物学大学ヒューストン校集団遺伝学研究センター教授等を経て、1983年より静岡県三島市のより国立遺伝学研究所で勤務。生命情報センター長、副所長。DNA研究の第一人者。最近発足した富士箱根伊豆国際学会の会長です。

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・新型コロナ:ワクチン開発と特効薬が2つのテーマ。新たな潮流としてAIの活用がある。コロナの反応について世界中のツイッターの分析。英語、アラビア語、中国語、フランス語、スペイン語。時系列分析。センチメントアナリシス(感情分析)。

・新型コロナは突然変異率が高い。ドイツでは地域ごとにオンラインで8万人の遺伝子情報を追跡している。進化の先回りをする。

・新しい薬剤の開発には5-10年かかるから、すでにある薬剤をAIを使って絞り出し、実験している。

・サウジの王立大学:前国王が2兆円の個人投資。世界88ヵ国1万7千人が住む街。教員は米欧中心に165名、日本人は3人+アルファで10人か。授業料無料、学生は中国・インドが多くなってきた。日本人学生は2人しか。論文引用率は3年連続世界一。

・研究者ネットワーク:ロックダウンでネットワークが断絶。科学者たちで貢献しようとなり、しだいに国際ネットワークになってきた。アメリカの目的型のダッシュボード、欧州のソリューション中心のネットワーク。内外の新しい人たちとのネットワークができつつある。

サウジアラビア:日本人を尊敬。マンガとアニメ。テレビの日本特集の影響。真面目、誠実、優しさ、いたわりには高い評価。一方で、ハングリー精神の欠落あり。若い人は英語ができ、情報も多いが、日本でやっていけると考えている。もっと冒険をして欲しい。人生設計を立てすぎで、マイナスの最小化になっている。未知数がある人生の方が面白い。人への優しさと人を押しのける、この二つの調和が今後の課題だ。ZOOMに登場によって平等化し、フラットになった。参加し自己主張をして欲しい。

・サウジの大学の教授会は、60%の出席率だったが、ZOOMがでてきて100%になったという珍現象。いつでもどこでもZOOMでミーティングができるので、勤務時間がわからなくなるという副作用も。公私混同。

・コミュニティ:人とのつながり。人とつきあうことの大事さ。いたわり、ぬくもり。ハーモニー(和・愛)。4ヶ月の外出禁止令でコミュニティの大事さがわかった。資金をどう担保するか。コミュニティ活動とトコトン知を生かす、この中から核反応、化学反応を起こしたい。

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聞きながら、思い浮かんだキーワード。「鳥瞰図絵。地域DNA。冒険と探検。外的世界と内的世界。人生100年時代。キャリア3期・人生6期。最先端と最前線。改革・創業・再建。公私融合。公私個。名言・格言。真日本人。アタマとココロ。、、、」

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・大学

・デメケン:五條堀先生の対談相手に指名された。大いなる多摩学会の関係。

・訃報:中津の同級生の島沢一雄君。合掌。

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「名言との対話」2月15日、立川清登「音楽をどうぞ」

立川 清登(たちかわ すみと、1929年2月15日 - 1985年12月31日)は、日本バリトン歌手。本名、および旧芸名は立川 澄人。

大分市出身。東京芸術大学卒業。マルガレーテ・ネトケ=レーヴェ中山悌一に師事。1953年『椿姫』のジェルモンでデビュー。歌劇を始めミュージカルテレビ番組への出演も多く、NHK紅白歌合戦にも1963年から1966年まで連続4回出場した。

代表的な役は『こうもり』のファルケ博士や『フィガロの結婚』のフィガロなど。代表曲は『みんなのうた』で放送された「大きな古時計」、1980年にリリースされた「阪神タイガースの歌」など。オペラ以外にも、童謡、歌謡曲など幅広いジャンルで歌唱を残している。

親しみやすい風貌、ユーモラスなキャラクター、機知にとんだ語り口から本業の歌手以外でも司会等、テレビタレントとしても活躍した1960年より『音楽をどうぞ』という長寿TV番組で司会、NHK世界の音楽』』の司会、フジテレビ系列『オールスター家族対抗歌合戦』の審査員などをつとめた。

この他、FM東京系列『新日鐵アワー・音楽の森』の2代目パーソナリティーや、NHK教育テレビの小学2年生向け学校放送番組『うたって・ゴー』にも出演した。また、1983年には毎日放送(MBS)の土曜朝のワイドショー番組『すてきな出逢い いい朝8時』の2代目司会を務めた。56歳と早い死だった。

倍賞千恵子と共演した「カラタチの花」、涙を浮かべながら歌っている「仰げば尊し」、「(岩手)県民の歌」、「いつでも夢を」などをユーチューブで聴いてみたが、若き立川の姿と顔と声を堪能できた。

1973年、出身地である大分県の民話にちなんだ創作オペラ「吉四六昇天」(清水脩作曲)に特別出演した。大分県中南部で伝承されている、とんち民話の主人公の吉四六役は立川清澄だ。40代半ばだった。馬の糞から銭が出てくる話など。「おもうちょる」「売っちゃる」など、懐かしい方言がふんだんにでてくる。大分県日出町の二階堂酒造のむぎ酎「吉四六」はこの民話に因んだ命名だ。同じく焼酎の名前にもなっている「いいちこ」という方言も、中津出身の私にはなつかしい。

東京二期会オペラ劇場『メリー・ウィドー』のダニロ役をつとえた宮本益光は、ダニロを演じていた立川清登について「クラシック音楽の裾野を広げるために尽力を惜しまなかった。天才だ」と追憶している。立川清登は、音楽を身近にした人である。