図解塾の課外授業「続ける技術」第4回は「名言との対話」。

2016年1月1日から始めて、6月で2000日を迎える「名言との対話」がテーマです。2016年「命日編」、2017年「誕生日編」、2018年「平成命日編」、2019年「平成命日編2」、2020年「戦後命日編」、2021年「大正から昭和へ編(誕生日)。

職業別の名言に加えて、ノーベル賞受賞者、オリンピック金メダリスト、文化勲章受章者の名言なども紹介しました。

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以下、用意したレジメ。

  • 「名言との対話」の「命日」。2017年「誕生日」。2018年「平成命日」。2019年「平成命日2」。2020年「戦後」。2021年「大正から昭和へ」(父母)。
  • 〇なぜやっているのか? 2012年に学部長。2015年に副学長。挨拶が多い。
  • 〇何を書いているのか? 名言。生涯の概略。事績。言葉。解釈と感慨。人生の教科書。その人らしい言葉。私に響いた言葉。
  • 〇どのようにして書いているのか?人選:命日DB。人がいない? 月日が違う。うるう年。本の注文:アマゾン。古本。月20-25冊。読書:黄色マーカー。線読み。折る。赤で印。夜:少し書く(呼び水。機械的なもの)。材料を並べる)。睡眠中(アイデア)。翌朝:5時からブログと合わせて1.5時間(きれいな頭で人物に取り組む)。グーグル:生年月日・没年月日データベース。NHKアーカイブ(映像。あの人)。ユーチューブ動画。追悼文。、、、個人DBに成長。その人らしい名言。中心。自分の性格に合った言葉。自分を励ます言葉。自分との関係。久恒の思想。自分史。時代観。ポッドキャスト「偉人の名言」「ビジネスに活かす偉人の名言」。YAMI大のおしゃべり放送大学
  • 〇なぜ続けることができるのか?必死。一日一人。楽しみ(誰と出会えるか)。修行。新しいテーマ。反応。1年。10年。

以下、参加者の感想。

  • 図解塾課外授業、名言との対話。日記や人物記念館とともに、どうして続けられるのだろうと思っていた名言との対話。書籍と向き合い、自分自身でまとめあげて、一日一冊、一人ずつ出会い、教養の幅が広がっていく。今回は対話式の授業で、いくつかあった名言の中から受講者はどれが気になったかを協議しながら進んでいきました。そして、「選んだ名言でその人の性格がわかる」、という話には一本取られた!、という思いがしました。成長の角度と仕事の取り組み方。私にはこのあたりが響いたように思いました。今夜もありがとうございました。
  • 今日もありがとうございました。「名言との対話」はいつも読ませていただいてますが、続けるための知恵をたくさんいただきました。また、膨大な蓄積の中から職業とか、ノーベル賞受賞などの共通項で紹介していただいて、お腹一杯になりました。
  • 久恒先生、皆様、本日もありがとうございました。名言のシャワーを浴びて、①「人とのつながり」②「継続」③「好奇心」こういう事柄は大事だと素直に吞み込めた一方で、④「悩まず絞る、決断する」が今の自分の課題と痛感した次第です(「日本文化」、調べるほどに枝葉が広がり収拾難)。次回も宜しくお願いいい致します。
  • 1年数か月前から自分も名言を毎日投稿していましたが、最初は名言だけで注釈も何もつけず、しかも「偉人の〇〇366名言集」からしばしば引用したりしていました。しかし、半年くらい前から[Inspiring Words Today] として偉人の名言に限定せず、その代わり自分がなぜその言葉を挙げたか、ということをなるべく書くようになりました。その日になってあわてて探すのではなく、前もって選んでおくなどいろいろ工夫して、自分なりに続けていきたいと思います。
  • 今日もありがとうございました。毎日一人名言をブログにあげる。課題にされて、継続されていることに、改めて圧倒されています。楽しんでされていることが良いですね。自分の心に響いた言葉、選ぶ言葉から、性格がわかる。腑に落ちる言葉を、好きで良いということですね。たくさんの言葉を浴びて、頭ではなく、今日は心に響く講義でした。ありがとうございました。また来週もよろしくお願いいたします。本日の名言についてのお話しは各人の考え方が判り、面白かったです。自分の心に響く名言が増える事を今後の人生の楽しみの一つと致します。
  • 豊かな気持ちで帰宅致しました。心から御礼申し上げます。いつもながら先生の「名言との対話」から触発されること大なるものがあります。いつも「名言は一日にして成らず」ということを感ずるのは、それぞれ名言を発する人々がたどり着いたり、逢着したり、到達したりして滲み出るその人の境地を知らしめてくださるからです。これからも毎回楽しみに致します。

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高野課長と懇談。

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「名言との対話」3月17日。船越英二「僕っていう男はたった一人の女性すら幸せにしてやることもできないダメな男なんだ」

船越 英二(ふなこし えいじ、1923年大正12年〉3月17日 - 2007年平成19年〉3月17日)は、日本俳優

東京都生まれ。1941年昭和16年)には専修大学経済学部に入学し1944年昭和19年)に学徒出陣で繰り上げ卒業する。陸軍の見習士官として敗戦を迎えた。

1947年、大映ニューフェース2期生となり、映画『第二の抱擁』でヒロインの相手役に抜擢されデビュー。『野火』で主演をした際には、極限状況における敗残兵を演じきり、「キネマ旬報男優賞」「毎日映画コンクール男優主演賞」を受賞。『安宅家の人々』『破戒』『私は二歳』など、約200本の映画に出演した。

コメディから社会派まで幅広くこなし「からっ風野郎」「黒い十人の女」「破戒」「私は二歳」「黒の試走車」「女の一生」「盲獣」など約200本の映画に出演した。大映倒産後はテレビを中心に活躍した。

1989年に紫綬褒章、1995年に勲四等旭日小綬章を受章した。NHKでは、大河ドラマ『信長』、連続テレビ小説雲のじゅうたん』ほかに出演している。

生没同日であった。誕生日に亡くなったという珍しい人だ。享年84。私の知っている限りでは、60歳の還暦を迎えたその日に亡くなった映画監督の小津安二郎、92歳の誕生日に亡くなった沖縄県知事であった太田昌秀などが思い浮かぶ。

船越英二は、大正12年生まれで、 私の父と同じ学徒出陣組だ。戦力不足を補うため、高等教育機関に在籍する20歳(1944年10月以降は19歳)以上の文科系(および農学部農業経済学科などの一部の理系学部の)学生を在学途中で徴兵し出征させた。テレビで雨の神宮での学徒出陣の壮行会の映像をみるたびに、妻となった母がその姿をさがす短歌がある。それをさがしてみよう。

 長男は俳優の船越英一郎1960年生)は、俳優司会者としても大活躍している。英二は離婚歴があり、子連れで年上の女優の松居一代との英一郎の結婚には猛反対した。紹介しようと面会に来た時には、日本刀を抜いて思いとどまらせようとしたそうだ。そして夫婦そろっても結婚式に参列しなかった。息子夫婦は2006年には芸能界きってのおしどり夫婦としてパートナー・オブ・ザ・イヤーを受賞したが、世間を騒がせた騒動を経て2017年には調停離婚が成立している。

船越英二には、テレビでは「時間ですよ」、「熱中時代」の校長先生、「暴れん坊将軍」の孫兵衛役などで渋い演技をみせてもらった。最近、土曜日で毎週放映されているの「男はつらいよ」をみることがある。第15作「男はつらいよ 寅次郎相合い傘」では、寅さんが青森で知り合った冴えない中年男・兵頭謙次郎役で出ていた。リリー(浅丘ルリ子)も加えた3人の旅は幸福感にあふれていた。

「僕っていう男はたった一人の女性すら幸せにしてやることもできないダメな男なんだ」は、船越本人の言葉ではない。この寅さんの番組の中での台詞だ。若い頃は「和製マルチェロ・マストロヤンニ」と呼ばれた二枚目だった船越英二は、年相応の演技ができる実力俳優だった。