ブログ日記。名言との対話。ヨガ教室。世田谷文学館。蘆花庵。深呼吸学部。

朝5時から日課となっているブログ(今日は「スマホ脳」の読書日記)と「名言との対話」(円谷英二特撮監督の息子の円谷一)を2時間ほどかかって書きました。その後、10分間のテレビ体操とパンの朝食。

9時からは近所のヨガ教室で1時間のヨガ。今日は女子中学生を含むフルメンバーの4人でした。女性インストラクターの指導なのですが、小人数なので個人レッスン的に教えてもらっている感じでいい時間でした。

10時半に妻と一緒に家を出て京王線芦花公園に向かいました。世田谷文学館で今日から始まる「安西水丸」展が目当てです。駅から10分ほど歩いて到着し、検温などを済ませて料金を払おうとすると、「本日は無料です」と思いがけない言葉を聞きました。この企画展は東京都の「緊急事態」が明日から始まるので今日のみになり、粋な計らいをするなと感心。後からわかったのですが、この文学館の創立記念にあたっていたからでした。

f:id:k-hisatune:20210425071628j:image

安西水丸は広告、雑誌、書籍の挿絵のイラストを描き、そのかたわら小説、エッセイ、漫画、絵本なども手がける多彩な人です。本人はイラストレーターを自称していました。今でも人気が高いようで、若い人も多く見学に来ていました。さすが世田谷文学館らしく展示にも工夫がほどこされており、十分に楽しめました。売店で図録ではなく、旅のエッセイ集『地球の細道』を買いました。旅した土地ごとに、その土地に深い縁のあった人物を取り上げているのが気に入りました。後で詳しく書く予定。

f:id:k-hisatune:20210425071635j:image

昼食はこの文学館と駅の間にあり、かならず寄ることにしている「蘆花庵」という名の蕎麦屋で熱燗1本と蕎麦をいただきました。

妻から石川淳展もやっていたという情報を聞いて、一人で引き返す。世田谷ゆかりの作家展で今月は石川淳をやっていたのです。達筆な肉筆原稿、同時代の作家たちからきた書簡などが中心でした。戦後の漢字数の制限方針を批判する石川の発言が大きく紹介されていたのが目を引きました。使うべき漢字の数が多いと苦労をかけるという理由を「美文、笑ふべし」という言葉で痛烈な批判を展開していました。日記、書評などを書くとき、ほんとうにふさわしい漢字を書けない、あるいは漢字変換でも候補が出てこないことに私もいつも不満があるので、共感しました。

途中で、スマホがないことに気がついて、蕎麦屋にもどって聞いてみましたありません。駅近くのベンチで待っている妻に預けた封筒の中に発見して胸をなでおろしました。

自宅に戻ってテレビをみながら夕方まで寝入ってしまう。

風呂と夕食を終えて、20時からZOOM開催のYMAI大学深呼吸学部に顔を出しました。橘川さんの講義はもう38回目です。組織とMONEY。林雄二郎。会社は新しい村。個人主義の時代へ。工業化社会文化を内包した情報社会。参加型社会。石坂まさお。時代をいつまでも生きる秘訣。空気を感じながら流されないこと。社会の渦。Shoutと学会。企業向けコンサルと個人向け雑誌。平野「3・11。原発。運動。一次情報、。」田原「ドラッカー孔子。フィードバックのシステム」。(私も「タイムマネジメント、セルフマネジメント、マネジメント」のドラッカーと「修身斉家治国平天下」の孔子について発言も)。70年代小説。万葉集。ご飯のエピソード。、、、、、。というわけでアッという間の4時間近くの濃密な時間。参加者は20人ほどでした。毎週ごくろうさまです!

f:id:k-hisatune:20210425071647j:image

寝る前に、明日書く人物がまだ決まっていなかったので少し調べて決めました。明日は明日の風が吹く、、、。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

今日の収穫:フランスのレジオン・ドヌール勲章を受章した安藤忠雄「勲章をもらったら『もう一歩進むんだ』と思う」と奮起した。

ーーーーーーーーーーーーーーーーー

「名言との対話」4月24日。吉岡たすく「失敗は多いほどいいのだから、失敗しても決して叱らない。「やる気を育てる」にはこれ以外の方法はない」

吉岡 たすく(よしおか たすく、1915年4月24日 - 2000年5月22日)は児童文化研究家。

 大阪生まれ。大阪府天王寺師範学校卒。1935年から大阪府内の小学校の教員や校長をつとめた。1975年の退職後は、幼児教育、児童文化をテーマとした研究と普及活動に従事した。テレビ、ラジオの教育番組でも活躍した。毎日放送八木治郎ショー』レギュラー出演のほか、NHK教育テレビおかあさんの勉強室』にたびたび出演した。 1976年からテレビ静岡制作、フジテレビ系列で放映されている『テレビ寺子屋』のレギュラーを23年にわたり務めた。

著書も多く、主なものでは「子どもと育つ」「んこの中で」「子どもは話が大好き」「やる気を育てる」「吉岡たすく著作選集」(全12巻 雷鳥社)「総著作選集」(全12巻)などがある。1972年、児童文化への貢献で久留島武彦文化賞を受賞。1981年、放送への功績により放送文化基金賞を受賞。

本を読めなかったので、ユーチューブで吉岡の母親対象の講演を聴いてみた。爆笑、爆笑の連続で会場の盛り上がりと熱気が伝割ってくる名講演だった。

テーマは「作文」だった。吉岡が子どもに与えるアドバイスは「自分のことを自分の言葉で書きなさい」だ。隣の人と違うのはあたり前。そして普段使っている言葉、方言で書くことをすすめている。その中で子どもの言葉をいくつか紹介している。「おばあちゃんの口から昔話がこぼれてくる」「魚屋さんの魚が目をあけて眠っている」、、。おばあちゃんがいつも「へいき、へいき、な、タモツ、失敗することは、はずかしいこととちがうで、失敗したら、やりなおしたらええんや」といっていた。、、。ユーモア満載の、楽しい語り口だった。こういう先生にならった子どもは幸せだと思った。

子どもは一人一人違う。信用し、何でもさせよう。何をやっても「よし、よし」とほめる。𠮟って委縮させない。それがやる気をおこさせる唯一の道だと断言している。救われた子どもは多いのだろう。Jリーグを大成功させたサッカーの川渕三郎は小学校時代の教え子で、後に川渕は「僕には人生哲学を教えてもらった恩師が二人いる。一人は、、吉岡たすく先生」と語っている。教育の力を感じるエピソードだ。