図解塾「千本ノック」を続行ーー企業もの2本、幸福学を1本

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図解塾3期⑤

トピックス:衆院選。全国未来フェス。子ども図解塾。人物記念館応援隊。新図解塾。

千本ノック「研修の段取り」「交通手段の比較・検討」「幸福学」をテーマの2時間。

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以下、塾生のレポートから。

  • 久恒先生、塾生のみなさん、本日もありがとうございました。千本ノックの図解のうち、3つ目の「幸福論」は、文章からではなく8つのキーワードから作成するというものでした。単語だけ提示という条件下でしたので、言葉の関係性で迷い、どの言葉を基軸にするかで悩みましたが、結局「幸福」から見てこの言葉は何なのかと考えることで配置を決めました。単語だけで図を作成するのは、文章から作る時より自由度が増しますが、その分、どの視点から図を表すのかをしっかり考えておかないとまとまらない、伝わらない図になってしまうことを実感しました。また、みなさんの図を拝見したり、久恒先生のアドバイスを聞いて、言葉を掘り下げていくと不足している言葉に気づいたり、作った図を読み込むことで自分の価値観に気づいたりするんだと、改めて学びました。次回は引き続き幸福論がテーマ。今から楽しみです。よろしくお願いいたします。
  • 久恒先生、みなさま、本日もお疲れさまでした。今回は3つのお題について塾生夫々が図解化し発表し合いました。初めの2題は「研修」「出張」という日々のサラリーマン生活に密着した話題からの出題でした。日頃の社業のクセが出たか、自分の図は文字が多い無機質な仕上がりとなってしまいましたが、他の塾生の方々の図はイラスト主体のグラフィカルなものが多く、「親しみ易さ」という観点で重要な要素だなと感じました。また単調な問題文の裏に隠れた「突っ込み所」を見出し、これもひっくるめて纏めることで全体が締まるというメリットも実感でき、何事も気を抜かず洞察することが大事だなと感じました。さて3問目は「幸福論」の図解で、関連するキーワードを組み合わせてどういう事か自分なりに説明せよというモノでした。塾生プレゼンに続き久恒先生からは、課題にあったキーワードは「精神面」に限られており、他にも経済面/健康面といった多面的なアプローチが必要で、これは次回の講座で偉人たちの怒涛の幸福のシャワーを浴びて何たるかを見出す段取りとのこと。様々なフィールドで培われた達人たちの幸福への階段は皆形は違えど、それは「方法論」に過ぎず、その道を究めることで獲得できる「世界観」が重要とか。もう、深すぎて、もはや宗教ですね。次回も非常に楽しみです、宜しくお願いい致します。
  • 今日もありがとうございました。うっかり未来フェスの方に入ってしまったりして少し遅刻してしまいました。今日の前半は一見単純な課題かと思いましたが、これまでの経験から、自分なりに想像力を働かせて書いてみました。今日初めて、拙いイラストを入れてほめていただきました。後半の「幸福論」は、キーワードの関係性を考えて矢印でつなぎました。パワポで表現しようとしたせいもありますが、深く考える余裕がなかったように思います。来週の「幸福論」は楽しみにしております。何人か声を掛けてみようかなと思います。
  • 本日もみなさま、先生お疲れ様でございました。今回の図解の千本ノックは、慣れないイラストに時間をかけていた気がしました。それもまた楽しかったです。また、幸福については、難しかったです。8個のキーワードを眺めていたら、それぞれ独立してるように感じ、どう並べていいのか手が止まり、バラバラに並べては消してと何度も書き直しました。考えたってことですね。すごいテーマです。最後におっしゃってた、学問とは方法論を学ぶこと。ぜひ身に着けたいものだと思いました。本日もありがとうございました。次回もよろしくお願いいたします。
  • 久恒先生、みなさま、本日2021/11/10の図解塾3期4回目?(千本ノック3回目)も、ありがとうございました!絵心、すこしずつでも磨かれるといいなあ。。。苦笑。千本ノックの2題は、研修内容と道筋。3回目にして、図解としては関係性がそこまで複雑ではなく、構造的になりにくい内容をこのタイミングで、先生が出すのは、どういう意図なんだろう?と、つい、ひねくれものの性質(たち)が余分なことまで考えてしまいました。でも、みなさんの図にも、みなさんのそれぞれの余剰の部分が滲みだしていて(余剰は個性で、整理という形をとることもあるというところまで含めて)、拝見していて、とても楽しく、学びの多い時間です。最後の幸福学は、答はひとつではないし、答のないものだと思いますが、逆に、つい、お題のキーワードの関係性とその定義域に囚われてしまっていて、ここに何がないのか?という発想が欠けてしまう、ということを感じました。つまり、関係性を考えるとその関係には表れていないものを見落とすことになりやすいんだな、というのが今日の大きな気づきでした。そのことを自覚した上で、図解の中に取捨選択していく、行間を読みながら表現を豊かにする、という相矛盾しかねない思考の動きがあるのが面白いです。また、最後の久恒先生の「技術をもっと教えるべきだ」というメッセージには、深く共感します。知識ではなく技術。
  • 本日もありがとうございました。3題の図解に取り組みましたが、図解思考法の持つ「全体像」と「問題意識」という特徴を表現しやすいお題であり、皆さんの図解や先生のコメントから自分が見えていなかった全体像の発想や疑問、課題の発見など、今日もたくさんの気づきを得た時間でした。「幸福」というテーマのもと、キーワードを体系化する図解は、まさしく自分の考えをもとにキーワードを関連づけさせるため、限られた時間ではありましたが、自分と向き合う時間となり、あわただしい日常の中でひと呼吸つけた気分になりました。来週の課外授業の幸福論、楽しみにしています。
 
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「名言との対話」11月10日。たかしよいち「「物語ではあって、しかも科学疫な根拠をしっかりおさえる」
 たかし よいち(高士 与市、1928年11月10日 - 2018年1月7日)は、日本の児童文学作家。享年89。

熊本県出身。東洋語学専門学校(現在の熊本学園大学)中国語科卒業。熊本大学図書館司書を経て、教科書会社校正員、児童雑誌編集者を勤めた。

1962年『狩人タロの冒険』を処女出版。1965年登呂や尖石遺跡の発掘を描いたノンフィクション『埋もれた日本』で日本児童文学者協会賞、1977年『竜のいる島』でサンケイ児童出版文化賞大賞を受賞し、国際アンデルセン賞優良作品にも選ばれた。2008年には妖怪伝『天狗』で赤い鳥文学賞を受賞。

考古学、古生物学などに基づくノンフィクション作品を数多く手掛け、児童文学に新たな分野を開拓した。絵本、日本神話の再話、原作漫画も多い。ペンネームの「たかしよいち」は、本名の高士与一を平仮名にしたものだ。

東京で執筆活動をしていた1978年、作家の故椋鳩十に請われ、後任として鹿児島女子短大教授に就任。師事した椋鳩十文学の研究にも取り組み「椋鳩十の世界(1989年)」や「椋文学の軌跡」(1998年)を著した。1991年からは福岡県に拠点を移し、久留米信愛女学院短期大学教授を務め、同学院び図書館長を務めた。

1992年、西日本文化賞を受賞。聞き書き「童心賛歌」が1994年、西日本新聞に連載された。故郷の九州を舞台にした創作民話も多数発表し、代表作に「しらぬい」「がわっぱ」がある。

今回、絵本『きょうりゅうをたおせ』を手に取った。チラノサウルスという恐竜の誕生から絶滅までの物語だ。まだ関東にいた若い時代の作品である。熱帯の暑さだった1億年前から寒冷化が進んだ6000万年前の物語だ。その時代は火山活動が活発になっていた。肉食獣のチラノサウルスは変温動物の爬虫類の仲間であり、外気の温度の変化とともに体温も変化する。寒くなると元気がなくなり体がいうことをきかなくなり滅びていく。巻末の「父兄のみなさんに」には「物語ではあって、しかも科学的な根拠をしっかりおさえて書いて欲しい」という難しい出版社の注文にこたえて書いたとの記述がある。この考え方で仕事をやり続けたのであろう。

著書リストを眺める。34歳から著作を開始し、1960年代は14冊。ほぼ40代の1970年代は53冊。50代の1980年代は34冊。60代の1990年代は27冊。70代の2000年代は3冊と少なくなるが、80代の2010年代は亡くなる直前までの2017年まで13冊を数えている。150冊ほどの大量の執筆量である。

50歳で鹿児島で大学教授になり、60代前半で福岡県の大学に移っている。定年退職後の70代は病気でもしたのかやや減るが、80代になって精力的に執筆活動を続けている姿が浮かぶ。