文庫リレー塾「ウクライナ危機のインパクト」を学ぶ。

文庫リレー塾「ウクライナ危機のインパクトーー日米中トライアングルという世界」。

寺島実郎と、渡辺恒雄アメリカ)・カリュー(中国)。収録は3月1日。今後の展開の羅針盤として聞いた。以下、要点のみ。

ロシアのウクライナ進攻

  • 寺島:北海道とウクライナは双子。ユダヤファクター(大統領も。宇宙・原子力)。プーチンロシアは正教大国へ。正統性を持たない進攻(失地回復)。孤立の怖さを思い知るだろう。相互依存への無理解。中長期には大きな損失。バイデンを救うのがプーチンか(NATOの結束・SWIFT・サハリン2)。プーチンを増長させたのは日本という見方も。日本は裏切られた。岸田政権を救われたかも。

アメリ

  • 渡部:日米中+ロシア・アメリカは分裂。共和党は分裂、民主党も分裂という新しい状況。中国へはエンゲージメント(協調的関与政策)から競争的関与政策へ
  • 寺島:バイデンのアメリカ。インフレ(1月7.5%)。利上げ。円安で日本は輸入インフレ。大転換期。
  • 渡部:中間選挙でバイデンが小負けなら大勝。大負けなら何もできなくなる。ウクライナ危機はトランプだったら? ドイツもSWIFT、軍事支出2%へ。

中国

  • カリュー:ゼロコロナと内政の失敗で経済は急減速。7.9、4.9、4。?。反米感情反日はそれほどでもない(インバウンド体験と日本の技術の恩恵)。ウクライナ問題ではロシアの肩を持つようだ。一般国民とは乖離。間違うと痛手に。成長率の数字に疑念。
  • カリュー:ウクライナは中国にとって米中関係を和らげるビッグチャンスだった。ロシアの側に立つ、判断を誤った。中国は友達がいなくなり大変になる。台湾進攻は遠のいた感じがある
  • 寺島:剛製バブルと土地バブルでの成長。危うい。

日本

  • 寺島:日本の構想力が問われている。北方領土問題「大西洋憲章・連合国共同宣言・国連憲章は戦争による領土不拡大宣言、ロシアも参加。北方領土は交換条約で手にしたものだ」。非核政策アピールのチャンス「禁止条約を国際条約にする先頭に」。アベノミクスからの脱却「参院選で勝利するとリベラル軸を推進できる」。日本の主張と正統性を!。

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立川:カラダケア、福島さんと会う。1万歩。

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「名言との対話」3月4日。有島武郎「小さき者よ。不幸な而して同時に幸福なお前たちの父と母との祝福を胸にしめて人の世の旅に登れる前途は遠い。而して暗い。然し恐れてはならぬ。恐れない者の前に道は開ける。行け。勇んで。小さき者よ」

有島 武郎(ありしま たけお、1878年明治11年)3月4日 - 1923年(大正12年)6月9日)は、日本の小説家。代表作に『カインの末裔』『或る女』や、評論『惜みなく愛は奪ふ』がある。

幼時から文明開化の気風になじむ。学習院を経て札幌農学校入学。のち渡米し、ハバフォード大学とハーバード大学大学院に学ぶ。ホイットマントルストイに傾倒し、キリスト教入信の一時期もある。東北帝大農科大学教授もつとめた。

軽井沢の別荘・浄月庵で人妻である婦人公論の記者・波多野秋子と心中して45歳で亡くなった。2005年にはこの軽井沢の有島武郎別荘を訪ねたことがある。

2009年に真駒内からタクシーで15分の札幌芸術の森にある、有島武郎旧邸を訪問した。
芸術の森の一角に、紅葉に彩られて、洋風の瀟洒な素敵な家が建っている。この家は復元されたものだが、北大の寮として使われた時代もあって、北大有島寮と呼ばれていた。木造二階建て、建坪165.1へーべ、延べ面積259.7へーべの立派な家である。

 明日知らぬ命の際に思ふこと 色に出ずらむあじさいの花(絶筆)
 我児等よ 御空を仰げ今宵より 汝を見守る星出づ(妻・安子追悼歌)
 書冊の形でする私の創作感想の発表は、この「著作集」のみに依ることとします。私の生活を投入するものはこの集の外にありません(著作集刊行の言葉) 

ウオーキング中に有島武郎の『小さきものへ』を聞いた。「小さき者よ。不幸な而して同時に幸福なお前たちの父と母との祝福を胸にしめて人の世の旅に登れる前途は遠い。而して暗い。然し恐れてはならぬ。恐れない者の前に道は開ける。行け。勇んで。小さき者よ」。

幼くして母を亡くした3人の子どもたちへの愛情あふれ遺言である。涙がでるほどの名作だ。27歳で亡くなった妻・安子との間に設けた子らに冒頭の言葉を示している。人の世の旅を照らす灯りはなく暗い、そして遠いが、勇気を携えて恐れずに行け、その先に道がある。