ウオーキング with  iPod touch

新年になってウオーキングの習慣が戻りつつある。

正月恒例の箱根駅伝のドラマを見ていたら、体を動かしたくなって歩いたのがきっかけでまたスイッチが入ったようである。駅伝の上りで選手が途中棄権する姿が頭にあったので、近くの小山を上るコースに再び挑戦する。
平地を歩く時とは筋肉の使い方がまるで違う。ややきつい勾配の上りに差し掛かるとずいぶんと息が切れる。両足のふくらはぎが緊張して軋んでくる。駅伝の選手の疲労が少しわかったような気がした。
しかし数日同じコースをとっていると不思議なことに息の切れ方や筋肉の軋みが見る間に減ってくることを実感する。この感覚はスイミングに通うときの感覚と同じである。毎回少しづつ息があがらなくなってくる、あの感覚だ。

今度のウオーキングがまずまず続いているのは、一つ理由がある。
年末に手に入れた「iPod touch」が大きな推進力になっている。
以前購入してそのままになっていたCDの中身を移して聞きながら歩くようにしてみたら、内容を聞くたくなることもあり、ウオーキングに出ようという気が起きる。そして移りゆく景色を眺めながら美しい詩やきれいな音楽、素晴らしい言葉に触れていく。
ただ健康のために歩いているという感覚は失せて、頭が冴えて、心が動く、実に得がた貴重な時間を過ごしている。

iPod touchに入れたのは次のCDだ。

「美しい日本語」シリーズ
  「愛唱したい日本の名詩」朗読:加藤剛渡辺美佐子壇ふみ
  「心にひびく大切な人生の言葉」:朗読:北村和夫
  「ことば世界遺産」朗読:江守徹
「小林英雄エッセイ集」朗読::山本学
白洲正子の世界」朗読:奈良岡朋子

「日本の名詩」はさすがにいい詩ばかりだが、いくつか心に響く詩をあげる。
  新川和江「わたしを束ねないで」
  谷川俊太郎「二十億光年の孤独」
  茨木のり子「わたしが一番きれいだったとき」
  北原白秋「落葉松」
  まど・みちお「そうきん」
  石垣りん「表札」
  与謝野晶子「君死にたまふことなかれ」