話題の映画「レ・ミゼラブル」。囚人から聖人へ。

クリスマス・イブの日。午前中、大学でひと仕をした後、家内と話題の映画「レ・ミゼラブル」を観る。

原作の日本語名の大河小説は「ああ、無情」あるいは「岩窟王」で知られる。
1人の徒刑囚が、聖人として生涯を終えるまでの感動の物語である。
子どもの頃に1862年に発表されたヴィクトル・ユーゴの原作を読んだことがある。

主人公のジャン・バルジャンは妹の子どものために一切れのパンを盗んだことで囚人となり19年もの長い時間を囚人として過ごし、出獄した後ある教会で盗みを働くが司教から救われ、書類を破り捨てて新しい人生を歩むことを決心する。工場主としての成功、市長にも選ばれる。しかし過去を知り執拗に追いかけるシャベール警部に追いつめられる。何度も危機を潜り抜ける。工場を首になったファンテーヌの愛娘・コゼットを救いだし親代わりに育て上げる。フランス革命以後の混乱の中で革命に奔走する青年マリウスとコゼットは恋に落ちる。王側がバリケードを破り多くの青年たちは命を落とすが、バルジャンはマリウスを救い出す。そして後にコゼットとマリウスは結ばれるが、その時にはバルジャンは天に召される。

1815年から1838年までのフランスの物語。ジャン・バルジャンはナポレオンと同じ1769年生れという設定だ。1796年にナポレオンはイタリア遠征で上昇を始めるが、バルジャンは徒刑場に送られる。1815年はナポレオンが没落するワーテルローの戦いの年だが、バルジャンは出獄。ここを境にナポレオンとジャンバルジャンの運命が入れ替わる。

原作者のヴィクトル・ユーゴは通算17年もの歳月をかけてこの作品を完成させる。ユーゴは国会議員も務めた政治家でもあり、ナポレオン三世の暴政に反対したオピニオンリーダーだった。ジャンバルジャンを民衆の英雄として描いたこの作品は、格差と貧困の広がる中で圧倒的な共感をもって当時の人びとに読まれた。

ロンドンで1985年でミュージカルの初演以来、27年間にわたるロングランを続ける最高峰の作品となり、6000万人を超える観客を動員している。これを今回、映画化した。

全編がミュージカル仕立てで生録音という冒険的な手法を用いており、それが作品にリアリティを与えている。俳優たちの名演技はあげたらきりがない。

常に自分「Who am I?」と問いかけるジャンバルジャンの生きた人生は聖人の歩みとなって感動を与える。

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夜9時からは、BS12で寺島さんの「就職を機に世界と人生を考える」を観る。2回目はグーグルの村上憲郎さんがゲスト。IOT(internet of things)の世界を睨んでグーグルはスマートグリッドに取り組んだという。グーグルは原発4個分の電力を使用するようになるという予想のもとに、節電のためにITを使った電力網で貢献しようとしたのだ。
この番組は毎週様々のゲストを招いて彼らの人生を聴くという趣向で、学生達が質問するという組み立てがいい。
http://www.terasemi.jp/dynamism_detail/id=95
「これから就職する若い世代にとってはこの番組は就職応援団となります。さらに今迷いながら働く世代には、グローバル時代に仕事をどのように発展させ自分をステップアップする「術」と「知恵」が得られる、そんなトークセッション番組」。

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朝、仙台の富田秀夫さんから電話。年明けからタイに2か月間のロングステイ。月10万円。英語を会話学校とフィリピンとのスカイプで学びロングステイに毎年出かけ、ゴルフに執念を燃やし続ける前向きな富田さんの姿は、退職者の過ごし方のモデルだ。

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ソフトバンクでiPadminiを注文。これを機会にwifiルータや3GのiPad2などをすべて一気に契約を中止。これでスッキリ。