日経新聞に八木哲郎さんの『中国と日本に生きた高遠家の人々』の広告。八木さんに報告。私の『平成時代の366名言集』も3度目。
昼食は猪俣君と荻窪のレストランで摂りながら話をする。
午後:『昭和維新人のつぶやき』『化学物質の功罪』という著書がある90歳の榎本真さんのミニセミナー。昭和4年生まれで東大医学部卒で、死体解剖や法医学などの分野の病理学者。「タバコと酒はやりなさい」。かくしゃくとして、頭も鋭く、口調もはっきりした、そして常識を根拠をもって覆す、素晴らしい講演だった。以下、内容。
戦前・戦中、軍人はいざとなったら切腹するなどといばっていたが、戦争に負けると変わり、大人はだめだなあと思った。4歳から14歳に間の教育が重要だ。旧制中学の教育はよかった。大学以後に習ったものは忘れてしまった。人間が生まれるのも死ぬのも夜が多いから、解剖は大変だった。肉眼で顕微鏡で死因を特定する。人間とサルの遺伝子は1%しか違わないから遺伝子だけでその差を説明できない。人間には20億の細胞があり、体全体をコントロールする仕組みが重要だ。
昔は胃がんが中心だったが、肺がんが経てきた。なぜか。インディアンには肺がんがない。昔は肺がんはなかった。タバコや農薬は肺がんの原因ではない。空気のごみをとる鼻が大事だ。人間は一日で八畳の空気を吸う。PM2.5以下、ナノ粒子がガンを発生させる。タバコは屋内で吸うべき。屋外で吸うと粒子が拡散する。
最近の医療は治療中心になっている。臨床はそれはもうかるからだ。専門の弊害。獣医は全動物を扱うからすべてわかっている。

昭和維新人のつぶやき―ニッポンの戦前・戦中・戦後を顧みて (コミュニティ・ブックス)
- 作者: 榎本眞
- 出版社/メーカー: 日本地域社会研究所
- 発売日: 2018/03/01
- メディア: 単行本
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懇親会。
夕刻は自宅近くの公園で「ぽんぽこ祭り」。
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「名言との対話」8月24日。トニー・ザイラー「雪の山は友達 招くよ若い夢を ホーヤッホ ホーヤッホ 」
アントン(トニー)・ザイラー(Anton("Toni") Sailer, 1935年11月17日 - 2009年8月24日)は、オーストリア・チロル州キッツビュール出身のスキー選手・俳優。
2歳でスキーを始め、16歳で国際大会で優勝。1965年のコルチナ・ダンペッツ五輪で20歳の若者は アルペンスキー回転・大回転・滑降の金メダルを獲得し三冠王になった。この大会では日本の猪谷千春が銀メダルをとったこともあり、トニー・ザイラーは日本でも有名になった。1958年のアルペンスキー選手権でも滑降・大回転・アルペン複合の金メダルの三冠王になった。映画出演がアマ資格に触れ、1958年に22歳の若さで引退。その後は、俳優、歌手として活躍した。1972年から1976年までオーストリアナショナルチームの監督としてアルペンン強国を築いた。
日本にも縁が深く、たびたび訪日している。八ヶ岳、白山、そして「ザイラーゲレンデ」のある安比高原などのスキー場も設計している。
映画作品も多い。「大回転」、「ザイラーの初恋物語」、「白銀は招くよ!」(大ヒット作品)、「銀嶺の王者」(共演は鰐淵晴子)、「白銀に躍る」(共演は女子フィギュアのイナ・バウアー)、「空から星が降ってくる」(共演はイナ・バウアー)、「アイガー氷壁決死の救援」、「アルプスの若大将」(共演は加山雄三)。共演したイナ・バウアーは、トリノオリンピックの金メダリスト・荒川静香の得意技のイナ・バウアーを初めて演じた女子フィギュア選手だろう。
「白銀は招くよ!」の主題歌はザイラーが歌い大ヒットする。「ぼくは世界一の幸せ者 金はないが上機嫌 今日は何かある 何かすばらしい事が こんなにも陽気で自由 ぼくは信じている 今日は何かある 何かすばらしい事が 突然の予感 何か幸せがやって来る この朝か 明日の朝か それとも次の瞬間か それは愛 逃がしはしない そうだ 愛こそ人生の幸せ」は、翻訳詩だ。
日本でもNHKの「みんなのうた」や、紅白歌合戦ではダークダックスが歌った。メロディーの認知度も高い。藤田敏雄の日本語の詩とメロディは私も歌える。「雪の山は友達 招くよ若い夢を ホーヤッホ ホーヤッホ 歌声も招く 雪の山は友達 走れ若い心よ ホーヤッホ ホーヤッホ 歌声も走る 湧き上がる雲 樹氷の林 輝く銀のスロープ あふれる力 飛ばせスピード 雪煙を蹴散らそう 何かすばらしいことに ヤー今日は出会いそうだ」。。日本語の歌詞は「白銀は招くよ!」にジャストフィットしていて、翻訳詩よりもいいと思う。