大学。出版社。ホテル。

9時:大学:「読書悠々」。「大全」。

13時半:出版社:「長寿者列伝」

15時:京王プラザホテル新宿:税理士事務所の菊地さんと懇談。

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「名言との対話」11月6日。松田優作「アンテナを張っていなければ駄目だ。、、勉強しない奴は、冒険を恐れる。、、、創造の場にいても、想像力のない奴が、、、、基本的に勉強不足なんだ。この国の映画人は」

 松田 優作(まつだ ゆうさく、1949年昭和24年)9月21日 - 1989年平成元年)11月6日) は、山口県下関市生まれの俳優歌手

松田優作は40歳の若さで逝った伝説の俳優である。松田美智子「越境者 松田優作」を読んだ。文庫本で434ページの堂々たるノンフィクション作品である。著者は松田優作の最初の妻である。優作と別れた後、シナリオライターを経て小説やノンフィクションの分野で活躍した。その妻が描いた松田優作の記録である。

1973年の「狼の紋章」から1989年の「ブラック・レイン」まで16年間で25本の映画に出演した。映画では遊戯シリーズ蘇える金狼探偵物語家族ゲームブラック・レイン』、テレビドラマでは『太陽にほえろ!』『俺たちの勲章』『大都会 PARTII』『探偵物語』などが代表作だ。私は大学生時代に松田優作が演じる不良高校生が美人の女教師を犯す強烈なシーンを覚えている。あれは「狼の紋章」だったのか。

松田優作在日韓国人であることのコンプレックスをバネに映画界でのし上がって行く。「読んでから見るか、見てから読むか」。1970年代後半にベストセラーとなった森村誠一人間の証明」と同名の映画を同時に売り込む角川書店のキャッチフレーズは流行語になった。テレビのCMでは「母さん、僕のあの帽子、どうしたんでしょうね」は若き松田優作のナレーションだったのだ。

 俳優仲間には「お前たちは俺に絶対勝てない。なぜなら俺は”24時間映画のことを考えている”からだ」と語っていたと伝えられている。 美智子によれはセリフを口に出して練習することはなかった。そして大作よりもB級映画の方が似合ってると語っていた。

美智子と別れた後は、一回り年下の女優・熊谷美由紀と再婚している。 『舟を編む』『あまちゃん』などで独特の雰囲気を漂わせている松田龍平は美智子との間に生まれた長男だ。

2000年の発表の『キネマ旬報』の「20世紀の映画スター・男優編」で日本男優の12位、同号の「読者が選んだ20世紀の映画スター男優」でも第12位になった。2014年発表の『オールタイム・ベスト 日本映画男優・男優』では日本男優6位となっている。松田優作の「アンテナ」と「勉強」という言葉は意外な感じがするが、その心掛けが40歳で亡くなった俳優としては、特別な立ち位置を提供したのであろう。

越境者 松田優作

越境者 松田優作