シンガポールのリー・クアン・ユー(1923年生れ。90歳)の厚い回顧録を読み進めている。
下巻だけで581ページにのぼる量である。もともとは2800円の価格であるのだが、中古しかなく、それも3倍ほどの値段でした手に入らなかった。2000年9月発行であるから、それから13年近くの歳月が経っている。

- 作者: リークアンユー,Lee Kuan Yew,小牧利寿
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2000/09
- メディア: 単行本
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因みに日本はこのところずっと3.7万ドルあたりに張り付いているから、すでにシンガポールは1.5倍の豊かさを享受していることになる。日本はもうアジアのトップランナーではないということだろう。
この回顧録(下巻)は年代順ではなく項目別に書かれている。
全40章のうち、「人材育成」「多言語社会」「英連邦のメンバーとして」「「日本の奇跡」「日本の教訓」「中国--長尾の竜」の6章を読んだが、31年間政権を担った傑物の考え方、情勢認識、問題解決の方法など、実に興味深い内容だ。
「直面する問題にどう取り組み解決してきたかを総決算したものである」と述べているように、事業構想と問題解決のためのヒントが満載だ。少しづつ読み進めていきたい。