「寺島文庫だより」第36号が届いた。
「寺島文庫に於ける中核的活動や連携祭の活動を紹介し、それぞれの活動のダイナミズムとシナジーを生み出すためのメディア」と銘打ったこのメディアも、もう36号になっている。今号は6P建てで、内容も充実している。
この号に11月21日に行った私のリレー講座のまとめを寄稿した。
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日本型グローバル人材の条件 (久恒啓一)
グローバル人材とは、多国籍人材で取り組むプロジェクトを適切にマネジメントし成功に導く人材である。そして、「日本型」グローバル人材の条件は、(1)アジア・ユーラシアダイナミズムに関する深い理解、(2)図解コミュニケーションという日本独自の国際言語の駆使、そして(3)日本人の生き方への再評価だ。これを日本型のグローバル人材像の一つの答えとして提案したい。
グローバリズムとはアメリカ流と同義であったが、陸と海のネットワークで発展している中国、ASEAN諸国の勃興、、。こういったアジア・ユーラシアのダイナミックな動きを実感し、深く理解することが必要だ。
日本企業の人事担当者は常に「我社には考える社員がいない」と嘆いている。その元凶は、「文章と箇条書き」というスタイルにある。ごまかしのきく文章への盲目的信仰と、各項目の重要度や各項目間の関係を考えない箇条書きの横行。これらの欠点を解消し、全体の構造と部分同士の関係を明らかにし、企画力・構想力を刺激するのが図解だ。図解を構成するキーワードを英語や他の言語に翻訳さえすれば相手には伝わる。指導しているJICA(国際協力機構)では図解を用いて自らのミッションを明らかにし、海外の赴任地で成果を挙げている。
そして、日本人の築いてきた生き方を再認識することである。この10年ほど600館近い全国の人物記念館で日本の偉人の人生に向き合ってきた。この過程で本物の人物の条件がわかった。「仰ぎ見る師匠の存在」、「敵との切磋、友との琢磨」、「持続する志」、「怒涛の仕事量」、「修養・鍛錬・研鑽」、「飛翔する構想力」「日本への回帰」の7つだ。日本人の生き方と勤勉の哲学は海外に輸出できる。
この考え方で日本能率協会マネジメントセンターの通信教育を開講したところ、運輸業界最大手や自動車部品大手メーカーの幹部社員など多くの受講者を得ている。
以上、読者の日本型グローバル人材育成の参考になれば幸いだ。
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以下、36号のコンテンツ。