紀田順一郎「書物との出会い」

紀田順一郎書物との出会い」(玉川大学出版部)を読了。

先日、神保町の古本屋街で買った本。
1976年発行の本だから著書の紀田先生も41歳の頃。確かに本に出ている写真は随分と若い。
紀田順一郎先生を新百合ケ丘のご自宅に取材したのは、1980年過ぎだった。当時は老成していると思ったが、先生はまだ40代の半ばであったということになる。商社在職中の本を読んだり、書いたりする様子を興味深く聞いた記憶がある。

  • 選択眼を養うことだ。そのためには回り道のようだが、読んだら必ず読書録をつけることである。一冊の本について、あくまで自分の関心を大切に、その線に沿って評価をくだすようにする。(ブログに書くという習慣を大事にしている)
  • タテに並べたその前方に、数冊づつ横に積みあげる方法をとることだ。(すでにやっている方法だが有効)
  • つねに探求書が十冊も二十冊mあって、手帳などにリストアップされているというところに、読書に最も必要とされる「関心の持続」と「ユニークな問題意識の展開」が保証される。つまり、主体的な読書の姿勢がつくられる。(手元には常に読みたい本が用意している)
  • 過去の人物の体温にふれ、肉声に声を傾ける。これが歴史の読み方である。、、、すぐれた通史、時代史、史伝、回想録に接するのが、歴史そのものを学ぶ近道であろう。(できるだけ自伝、回想録、伝記、日記などを読むことにしている)
  • 自分の関心領域やテーマを持っている人は、およそ退屈ということを知らない。(読むべき本がだんだん多くなって時間が足りない)