「たゆまざるあゆみおそろしかたつむり」

「名言との対話」3月4日。北村西望

  • 「たゆまざるあゆみおそろしかたつむり」
    • 北村西望は日本を代表する彫刻家である。「長崎平和祈念像」が代表作。3月4日は102歳と長寿であった北村が卒した日。
    • 74歳で文化功労者文化勲章を受賞しているが、それから30年近くの人生があった。この間、島原市名誉市民、日展名誉会長、南有馬町名誉市民、東京都名誉市民、長崎県名誉県民と様々な名誉を受けている。これほど「名誉」のついた肩書きの人も珍しい。業績もさることながら、長寿のなせる技だろう。
    • 北村は自分は天才ではないと自覚していた。だから他人が5年でできることを10年かけてもやる、という決意で仕事に立ち向かっていった。
    • 「何度負けてもいい、のんきにじっくりとやれば必ず勝つ日がきます」。最後は、こういう人が遠くまで行くのではないか。
    • 自分はうさぎではない、自分は亀である、と自覚する人はいる。しかし、自分は動いているかわからないような、あのかたつむりになぞらえる人は聞かない。ここに北村の業績の秘密がある。