多摩大大学院「インサイトコミュニケーション」の今年度最初の授業。昼、橘川幸夫。午後、ニホンドウ薬ミュージアム。夜、橋本大也。

夜は多摩大大学院「インサイトコミュニケーション」の授業でした。18時半から21時40分までの3時間。10人が参加。以下、終了後に届いた感想集。

  • 本日は講義に参加させて頂きありがとうございました。図解にするということは大変興味深いと思いました。自分の思いをうまく言葉で伝えることがあまり上手くないので、講義を受けることで、上達できそうな気がしました。また、先生の講義に名言が多く、とても刺さりました。これから頑張って習得したいと思います。宜しくお願い致します。
  • 本日の講義ありがとうございました。 ■感想・思ったとおり(期待したとおり)の内容です。楽しみになりました。・少人数であることもありがたく、あついご指導を戴けるかと期待しています。■学んだこと・「文章では人によって、理解が違うこと」について、これほどとは思いませんでした。・「住宅選びのおもなポイント」で、私は円の大きさ、チェックの流れを意識して大小と順位を書きました。 コメントで「円の大小は押しつけにもつながる」と言われました。きっと、仕事の仕方が現れていると自省しました。(どうも、この傾向がある)■決意・アジア、ユーラシアダイナミズムと大中華圏は、自分宿題にします。■質問・オーストラリアの地図、富山県の地図を見たこともがあります。 どちらも自分が真ん中の地図です。まさに、今日の講義にあった「自己中」ですが、そういう使い分け的な要素は今後学べますが?(悪意のない、意図をもった図という意味です) 以上、今後ともよろしくお願い申し上げます。
  • 講義所感を記載させて頂きます。図解で表してから文章にする、話すという部分について、非常に納得でき、人へ何かを伝える際に自分自身で勝手に難しく考えていたことに気づかされました。図解のレベルはまだまだですが、早速仕事でも意識しながら活用していきたいと思います。先生が最後にご教示頂いた「全ての講義の受け方、見え方も変わってくる」というお言葉で、履修に向けて更に前向きな気持ちになりました。論点は何か、本質は何か、俯瞰して物事を見れる力をつけて、所属組織に変化を働きかける存在並びに優れたリーダーを目指して取り組んで参ります。講義中に質問させて頂いた「勉強」について、この2年間で学んだ知識、経験を現在の実務、今後直面した問題等にいかに活かしていくか、というところがポイントという認識でよろしかったでしょうか。しっかり学ぶことに対しての本質も理解しこの2年間を充実した時間にしていきます。半年間よろしくお願い申し上げます。
  • 本日の授業、ありがとうございました。オンライン授業でも受身とならず、参加しているという実感が沸く授業でした。本日の学び(箇条ですみません。。。)ポイント:図解の力の無限さを垣間見ました。これからの授業とこの講座を通しての自身の成長が楽しみです。l 同じ文章から出来上がる図が異なる・文字による伝達には限界があることを体感しましたl ベストセラーになった理由を箇条と図解で表現するとわかりやすさが歴然と異なる・図にすることで、箇条書きからは見えなかったグルーピングや関連性を表現することが可能となることを理解できました。l 図を書く本人が進歩すると図も進歩する・ 書く人の視点が変わったり、視野が広がる(俯瞰的になる)と見えてくる世界も変わり、それを表現する図も変化することを学びましたl 図解は技術。訓練で上達する。・ 鳥の目の人と虫の目の人は脳の作りの影響が大きいのではと思っていましたが、講座内の実技訓練での自身のスキルアップに期待を持ちました。半年間、よろしくお願い致します。
  • 「文章はごまかし」「作者も読み手もわかったふりをしている」という言葉が印象的でした。現在、先生がお書きになられた「図で考える人は仕事ができる」を読んでおりますが、本日の授業で図解がコミュニケーションに大きな役割を果たすことへの理解がより深まりました。当社の経営陣にも受講いただきたいと思いました。当社内でコミュニケーションが問題となっておりますが、簡単にこのひとつの言葉で片付けられる問題ではないと感じております。私の視点から見た当社のコミュニケーションの問題点は下記のとおりです。①昨年7月より就任した社長への抵抗感②変わることへの恐怖③社長の話が理解できない。理由:きれいな日本語を使う(平易な日本語ではない)、一文が長い、社員の基本的能力が低い(井の中の蛙、タコつぼ状態)。当社は危機的状況にあるのですが、そのような状況でも今の「ぬるま湯」から出たくない社員が多く、その意識を変えようとする社長への抵抗勢力がすさまじいです。精神的ハードルがある集団に対し、対話で解決するフェーズではないと感じております。ただ、今の組織の状況や社長が発する文章を図解にすることで、抵抗勢力集団との溝が埋まる可能性があるのであれば、図解コミュニケーションを使わない手はありません。また、私はマーケティンググループに所属しておりますが、典型的な日本企業においてマーケティングの概念は理解されず社内で悪者になっております。本講座が終わるまでに、下記を図解して経営陣に示すことができたらと思っております。①当社におけるマーケティングの役割(現在とこれから取り組みたいこと。
  • 本日の講義を終えて、理解するためには全体像を把握すること。そのためには、図解すること。そして、俯瞰することが大切であることを学びました。 特に印象に残ったのが、「自分が理解・整理できていないことを、人には伝えられない」という内容でした。実際の仕事のなかで「どうしてスタッフは理解してくれないんだろう?」と思うことが多かったのですが、それは私の理解が不十分な状態で伝えていた可能性が高かったのではと自問しております。 今後ですが、「自分のための図解」と「相手に伝えるための図解」それぞれで注意するポイントを学んでいければと考えております。 次回以降よろしくお願いいたします。
  • 思考力:以前図解を見ていて理解しやすいとおもっていたんですが、コミュニケーション手段だと考えなかった。今回の授業を受けていて図解の形でコミュニケーションするのは理解しやすいだけではなく、色々視点から考えられるんで、多方面的の思考力を向上させると思う。まとめる力:図解をすると言うのは文章の文字や内容をまとめて、図に入れることだと思っている。それで、文章の内容をよくまとめないと文字が多くて、図に入れられないし、逆に理解しにくくなると思う。集中力:ご飯食べたばかり授業を受けると私は眠くなりますが、授業では先生が感想などを聞くのでずっと集中できる。決意:1. 新聞読んで図解して新聞の深読能力を向上させたいと思う。2. この授業を通じて図解する能力をつけて、他の授業レポート、プレゼンテーションでは使えるようになる。

修了後、同じ時間に講座を開講している橋本大也さんと久しぶりに話ができて愉快でした。ビッグデータ領域のリーディング企業「データセクション」を創業。データサイエンス人材育成の第一人者。現在はデジタルハリウッド大学が本務校。隔週で会えるようなので楽しみが増えました。次回は最近の著作を献呈しましょう。

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橘川さんと昼食。

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大学院での授業の前に、品川駅の看板でみかけた「ニホンドウ薬ミュージアム」を訪問。企業ミュージアムのひとつ。ギャラリー、レストラン(薬膳レストラン10ZEN)、ブティック(ニホンドウ漢方ブティック品川本店)、スクール(薬日本堂漢方スクール品川校)が入店する、世界で初の漢方ライフスタイル提案型複合ショップ。薬日本堂は1969年創業の老舗漢方専門店で、全国に20店舗を展開している。資料をもらい、本も購入したので別途書く予定。

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一日先行して書いていて、4月14日が抜けていたことを発見。後ほど、アルファ創業者の岡田良雄を書くことにした。

「名言との対話」4月14日。岡田良男「仕方ない、自分たちで作ろう」

岡田良雄(1931年4月14日〜1990年4月21日)は、経営者。

紙の断裁を家業とする岡田家の長男として 大阪に生まれる。印刷会社に入社。何枚も重ねた紙を切ると切れ味が悪くなり、すぐに使い物にならなくなるという問題があった。そこで鋭い切れ味が継続するナイフを作ろうと考える。

使い込んで鈍った刃の先端の部分を折って捨て、刃の次の部分を先端として使うようにするカッターナイフを考案する。刃には何重にも折り目がつけてあり、先端を折ると次の刃があらわれ、切れ味が復活するというすぐれたアイデア商品が誕生した。鋭い刃を繰り出して固定し、小気味よく切る。切れ味が鈍ったら、刃先を折るだけで鮮やかな切れ味が甦る。刃先を捨て、切れ味を維持する。刃物につきものだった研ぐ必要はない。

岡田は「ガラスの破片でカットし、使えなくなったら割って新鮮な切っ先で切る靴職人」、「板チョコがぽきんとキレイに割れる」ことから着想した。

1967年、3人の兄弟とともに岡田工業(現・オルファ)を設立。世界に「折る刃」式のカッターナイフを普及させた。カッターナイフのブランドを「折る刃」をもじって「オルファ」と命名する。 

米国の大手工具メーカーが、乗り出すという情報が入ったとき、岡田は「海外の大手企業が進出するということは、カッターナイフが世界で認められた証拠。市場拡大のチャンスだ」と慌てることなく設備投資を行い、増産を進めた。

 OLFAは「もっとよく切れるように、もっと使いやすいように、もっと安全に」をモットーとして研究開発をすすめ、現在では、紙を切るものから、段ボール、さらにはタイルや金属を切るのにも、専用のカッターナイフをそろえている。

 「折れる」「替えられる」「収納できる」、しかも「使い捨て」ときている、この常識破りの画期的な商品は、世界中で重宝されており、世界ブランドに成長していった。

大阪市のオルファ株式会社本社にはオルファカッターの歴史が分かる資料室があり、刃の長さ・大きさ・厚さ・角度・折り線の深さやピッチなど、試行錯誤の連続である刃の試作品などが展示されている。企業の原点を、語り継ぐべき歴史を大事にしていることがわかる。

岡田兄弟はすぐれたアイデアをもとに大手メーカーに制作を依頼したが、業界常識からはずれた製品であるからと作ってもらえない。そこでしかたなく、自分たちでつくることにしたのだ。それが他の追随を許さない独特の競争力の強い製品と、独自の社風を持つ少数精鋭の企業への道を拓いたのだ。「人間万事塞翁が馬」、「禍福はあざなえる縄の如し」ということわざや、「ピンチはチャンスだ」という教訓も思い出した。ふだん何気なく使っているカッターナイフにもこういうドラマがあったのかと嬉しくなる。