「清張日記」から

今日は、自宅で仕事。

大学院の来年度科目のシラバス作成。
大学院院生の修士論文6本を読。
D社から3月に出る本の再校のチェックと赤入れ。
DV社からの注文に対する見本原稿を書いて送る。

それから、6日の宮城大学の最後のゼミ生の卒業論文発表会に立ち会うために、久しぶりの東北新幹線で仙台へ。その途中で、「清張日記」を読む。

松本清張は、昭和55年から日記をつけ始めた。清張71歳の時である。内容は旅の記録、人との交遊、歴史上の事件に対する懐疑、人物批評、などさまざまだが、清張らしい緻密な内容だ。この年齢での行動力に感心する。

以下、線を引いた箇所から。

  • 酒はなるべく控えるべし、酒を飲むと執筆の時間がなくなる、と自分は先輩の彼に「忠告」したことがある。
  • 癖によって午前四時に眼がさめる。
  • 日記はつけたりつけなかったでいる。
  • 自分はもとより才能なく、ろくろく教育を受けず、知識を授かる正規な場所も人もなくして、今日に至る。些少の努力をもって欠点を補わんとしたるのみ。
  • 未知の読者からのこうした手紙を拝見するたびに、ありがたいと思うと同時に、身の緊まる思いがする。
  • 、、ゲラに手入れす。いつもの如く抹消、加筆多し。推敲の足らざるを反省す。
  • 警戒すべきは近親者の言や著述である。