知研主催・日本計画研究所共催の寺島実郎セミナーが虎ノ門の日本財団で19時から行われた。私は今年も司会。素晴らしい講演だった。
- 時代をどう見るか、それは歴史観・歴史意識に依る
- 世界観の貧困、仮性成熟、たわいもない中年、ガラパゴス状態、
- 歴史は遠景が圧縮される。
- 自分の両親の両親をずっとたどっていくと、10代前という江戸時代までには2046人が存在する
- 日本は中国文明・文化の影響を受けてきた。貨幣(宋銭・明銭)、暦、仏教、儒教、、、。
- 江戸時代の鎖国は、中国文明からの自立のプロセスだった。当時の中国は明から清への過渡期。自立自尊、西欧模倣、日清戦争の勝利、中国に対する優越感に反転、太平洋戦争の敗北、米国と中国の連携に敗れた。
- 日米関係は米中関係である(松本重治)
- 1949年から1972年(ニクソン訪中)に日本の戦後復興が行われた。国民党中国ではなく共産党中国の誕生によってアメリカは日本を共産化への盾としてたのが幸運だった。
- 米中戦略対話は5年続いている。10人以上の大臣が参加。チャンピオンメンタリティ。
- 日米安保。アメリカからみると片務条約。(アメリカ人の若者の血)。日本からみるとガードマン条約(駐留コストの7割を日本が負担)。互いに敬愛の気持ちが起きない構造。
- 精華大学は、1857年の義和団事件時の中国からアメリカへの賠償金でアメリカがつくった英語学校がもとになった。
- 2011年。中東の激変をどうみるか。覇権なき中東。イラク、アフガンからのアメリカの撤退。しかし代わりはいない。スエズ運河からのイギリスの撤退時にはアメリカが埋めた。
- イスラムは根底から変化しつつある。大国の横暴から、自立自尊へ。チュニジア、エジプト、、。UAEは再生エネルギーセンターへ。
- イランのパーレビ体制、ホメイニ革命、イラクフセイン支持、フセインの増長、イラク戦争、、、、。
- 2001年は、ソ連崩壊から20年、9・11から10年という年。
- 石油価格の上昇。過剰流動性による混乱。
- G0(ゼロ)論。無極化。全員参加型。スポーツ、環境、、、。
- 国際連帯税構想。国境を超えたマネーゲームの金融から広く薄く国際機関で金をとり、被害者である途上国の環境問題の解決のために援助や技術移転に使う。COP16ではたった一つ「グリーンファンド創設」だけが決まった。年間1000億ドル。どうやってこの金をつくるのかがCOP17の課題になる。国際連帯税が浮上。
- 2010年。物流。アメリカ12.7%、中国20.7%、大中華圏30%、アジア50%。人流。アジア大移動時代。金流。
- 観光立国には、行かねばならない何かが要る。金、インテリジェント、リピーター。パリ(アラブ世界研究所、OECD<IEA。)、ジュネーブ(WTOなど15の国際機関)
- 日本はそういうものをつくってこなかった。アジアダイナミズムの吸収がテーマ。
- 大阪のアジア太平洋研究所が4月からスタートする。
- 人口構造の変化。2007年に1.28億人でピークアウト。2046年には1億人を割る。2050年には65歳以上の高齢者は39.6%。2100年は4771万人。
- 世界人口は、21世紀初頭に61億人だったが、現在70億人。一年一億人増加。
- 昔の嫁は偉かった論は間違い。当時は65歳以上の人はめったにいなかった。
- 少子化で玩具マーケットは縮小論は間違い。子供一人に大人7-8人がまとわりつく。
- 日米同盟は深化でなく、進化が必要。
- 無極化時代には理念性が重要。正気に返れ。常識。近隣のアジアとの信頼関係が築かれていない。北方領土。
- 外務省と防衛省がアメリカの影響下。
- 現政権は思いやり予算1800億円を5年間固定した。愚かな政策。
- なぜ北海道に米軍基地がないのか? 米軍はロシアと自衛隊の闘いの後に出るかでないかを判断する。
- 敬愛の対象となる日米同盟を築くことが必要
- 「アメリカ」とは誰のことか? 日米安保で飯を食っている安保ママフィア、知米・親米派のエールが交換をしている状態。
- アメリカのトップクラスの世界戦略立案者(NSC,世銀、IMF、議会、シンクタンクのトップ、、)は、アメリカンの海外基地トップ5のうち4つが日本、7割の駐留経費を日本が負担していることを示すと、どうして何も言えないのか、とんでもない話だという反応。
- 自立自尊の中で、米と中に向かう
- 現在やらなければならないのは、「現代の条約改正」だ。
論語。
「政を為すに徳を以って(もって)すれば、譬えば北辰のその所に居て、衆星のこれを共る(めぐる)が如し。」
北辰は北極星のこと。寺島さんは現代日本の北辰だ。
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
- -
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
-
10時半:図解改善士を名乗る多部田さん来訪。
11時半:多摩大同窓会奥村会長来訪。
12時:日本無線木村氏来訪(講演依頼)
13時:JR東日本「EKISUMER」の取材陣来訪。2時間ほど取材を受ける。