「占有権は日本、管理権は米軍」というシンガポール方式へ

リレー講座補講の寺島学長の講義のポイント。

  • 多摩は日本の政治のリトマス試験紙無党派層が多い。多摩市長選でみんなの党が善戦した。
  • 相関に目覚めた人が知的な人。
  • 大英連邦を持つ英国のしたたかさと、大東亜共栄圏諸国から反発を受ける日本。
  • もともと米軍駐留は冷戦時代のソ連を仮想的として想定。なぜ沖縄に日本の米軍基地の75%があるのか。
  • 数千人の米軍のために多摩と座間に米軍ゴルフ場がある。駐留経費の7割を負担している思いやり予算から経費が出ている。ゴルフ場は抑止力とは関係ない。
  • 日本の米軍基地はコスト負担が小さく米は引くに引けない状況。引けば予算面から縮軍になる。だから「抑止力」にこだわる。
  • オバマ大統領は今後縮軍に入ることを宣言。5年間で1兆ドルの軍事予算を削減する。5000億ドル水準に持って行く。(3000億ドルだったが、9/11で7000億ドルに膨張。それを2000億ドル減少させる)
  • ゲイツ国防長官「自国のホームグランドで精一杯。同盟国へ配慮する余裕はない。自前でやって欲しい。ただし日本はコスト面で有利だから例外」
  • 米軍基地は、「占有権を日本に、管理権を米軍に」というシンガポール方式に変えていくべきだ。
  • ドイツの地位協定の改定、中国の領土確保などは時刻の主権回復を時間をかけてやっている。
  • いつまでも外国軍隊の駐留という事態にしておくわけないはいかない。

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「世界の構造転換と日本の進路を考える基本資料」から。

  • 川上インフレ・川下デフレ。10年4月:素材原料187.0、中間財110.5、最終財87.3(耐久消費財69.0、非耐久消費財101.7)2000年を100。
  • 貿易構造。09年。米国13.5%、中国20.5%、大中華圏30.7%、アジア49.6%。中国・アジア依存の深化。上海協力機構26.6%。
  • 速報(2010年1-4月)。米国12.6%、中国20.0%、大中華圏30.7%、アジア50.4%。
  • 2010年4月。米国12.5%、中国21.0%、大中華圏31.7%、アジア51.5%。
  • 日本は大中華圏で4.8兆円の出超。近隣に依存する景気回復。
  • 鉱物性燃料14.2兆円、食料品5.0兆円、つまり食べ物のとエネルギーを19.2兆円輸入。そのための財資として主力輸出品目たる自動車6.7兆円、半導体等電子部品3.4兆円、鉄鋼2.9兆円の合計13.0兆円を輸出。これが日本という国の生業。
  • アジアダイナミズム。アジアは世界のGDPの25%(日本11%)が、2030年に40%、2050年に50%。19世紀初頭はインド、中国、日本で50%だった。

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9時から学部運営会議、その後、学部長・事務長と相談、昼食は知研の八木会長と。望月先生。寺島学長。リレー講座。聖蹟桜ヶ丘で八木さん、家内と懇親会。