NHKラジオ「聞き逃し配信」。

NHKの「聞き逃し配信」を愛聴している。よく聴いているのは下記の番組。

www.nhk.or.jp最近聴いた番組。

・カルチャーラジオ「歴史再発見」:「西郷隆盛 その伝説と実像」(町田明広)

・カルチャーエアジオ「NHKラジオアーカイブス」:「声でつづる昭和人物史」の渡辺和子。中村茂。澤田美喜。ノンフィクション作家の保阪正康が解説。

・著者からの手紙:磯田道史。、、

・文化講演会:平川新。大野照文。栗屋剛。

・太平洋戦争への道-戦前日本の歴史の選択

やはり、NHKのラジオ番組は出色だ。

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「名言との対話(平成命日編)」3月31日。中村歌右衛門「謙虚さをなくしたら芸はダメ」

六代目 中村 歌右衛門(ろくだいめ なかむら うたえもん、1917年大正6年)1月20日 - 2001年平成13年)3月31日)は、日本歌舞伎役者

中村歌右衛門という名跡は、もとは上方の役者だったが。三代目が江戸に下った。四代目までは男を演じる立役として、五代目以降は女形として活躍する。その六代目である。昭和の戦後の歌舞伎は、まさに歌右衛門の時代だった。

六代目歌右衛門は映画やテレビには出ずに、生涯を通じて歌舞伎に専念し、歌舞伎界における戦後の女形の最高峰と言われた。娘形から高貴な身分の姫、御殿女優を演じる片外し、遊女を演じる傾城、世話女房に至るまで、あらゆる女形の領域をこなした。

1968年、人間国宝。1972年、文化功労者。1979年、六代目尾上菊五郎、初代吉右衛門に次いで歌舞伎界三人目の文化勲章。1996年、芸能界初の勲一等瑞宝章

歌右衛門は、同世代のライバルに恵まれていた。七代目尾上梅幸、二代目中村鴈治郎。梅光との競演で火花を照らす舞台は華があった。また、交友も広かった。「長谷川先生」「成駒屋さん」と呼び合っていた長谷川一夫。親交のあった市川歌右衛門。六代目をモデルにした短編『女方』を書いた三島由紀夫。、、。

偉人たちは切磋する敵、琢磨する友によって偉大になっているのであるが、このような優れた好敵手、異業界のトップとの切磋琢磨によって、中村歌右衛門は磨かれたのだ。歌右衛門は「謙虚さ」を武器に、ライバルや友人から学び続け「芸」を磨き続けたのであろう。