「Apple 新宿」で「3・11」の黙祷。

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  • 「らんぶる」で仙台からみえた保険の佐藤さんと打ち合わせ。
  • 新宿マルイ本館1Fの「Apple 新宿」。突然不思議な雰囲気になった。「3・11」の黙祷だった。
  • 出版社。出版予定の打ち合わせ。その後、社長夫妻と茜霧島を飲みながら懇談。富士宮。文化堂。インデザイン、、、。

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「名言との対話」3月11日。オーレ・キアク・クリスチャンセン「子どもたちには最高のものを」

 オーレ・キアク・クリスチャンセン(Ole Kirk Christiansen, 1891年4月7日 - 1958年3月11日)は、レゴグループ創設者。

デンマーク生まれのクリスチャンセンは家は貧しくておもちゃを買う余裕がなく、代わりに木片を切ってそれを人形に見立てて遊んでいた。14歳になると、兄の一人から大工仕事を教わる。そして大工として働き、20歳になる頃には外国に出ていく。そこで働いて得たお金でデンマークに戻り、小さな木工所を作り、家屋の建築や修理を行っていた。世界恐慌で本業が縮小すると、不況で物が売れない中でも、玩具、おもちゃだけは衰えをみせないことから、木製おもちゃの製造販売を開始する。そして1932年に生活雑貨と玩具を製作する会社を創立し、「レゴ」が誕生する。

 レゴデンマーク語: LEGO)は、この玩具会社とプラスチック製の組み立てブロック玩具ブランドである。 レゴはデンマーク語で「よく遊べ(leg godt)」という単語の略を社名にしたものだ。またLEGOにはラテン語で「組み立てる」の意味がある。「組み立てて遊ぶ」という意味の命名である。そして「最高のものこそ価値がある。Only the best is good enough.」という信念で、その通りの製品開発を行う企業となる。

木工ブロックでの積み木に加えて、柔軟性のあるプラスチックを使い、ブロック同士がきちん結合する「自動結合式」のレゴブロックが誕生し、世界中の子どもたちを熱狂させた。

クリスチャンセンは「自由に形作られるブロック遊びが子供達を没頭させて、想像力を刺激させる」という考えだった。小学校時代の息子がプラスチックの断片を組み立てながら熱中して、大きな船などを何日もかかって組み立てる姿をみているので、私にも親しみがあるおもちゃのブランドだ。

1歳半からのDUPLO(デュプロ)シリーズ、定番のシティシリーズなどを開発し、レゴブロックをシリーズとして売り出して、ブロックを個別にバラバラに買っても一つの玩具として遊べるようにするなど、「つなげて組み立てて遊ぶ」ことができるレゴは人気があった。

しかし、2代目、3代目が引き継いだレゴは、1990年頃から経営が不振に陥り、 2004年、レゴは社内の改革をはかる。創業の精神である「遊びを通して子どもの創造性を育む」ことに立ち返り、メインの消費者である子どもに着目する。創業者の理念「子どもたちには最高のものを」をもとに、新しい価値観として「最大ではなく最高を目指す」と定め、高級玩具市場をターゲットに絞り成功する。このV字回復の復活劇は「デンマークの奇跡」とも呼ばれている。

現在では、新しいスター・ウォーズアナと雪の女王まで多彩な製品がある。2017年4月1日、名古屋に日本初のレゴのテーマパーク「レゴランド ジャパン (LEGOLAND JAPAN) 」がオープンした。世界において8番目のレゴランドである。

「最高のものこそ価値がある」、だから「子どもたちには最高のものを」提供して「よく遊」んでもらおうという創業者の精神は、世代交代で経営が危機に陥ったとき、「最大ではなく最高を」という形で甦っている。創業の精神は、危機を克服するバネの役割をすることがある。創業の精神は、時代を貫く貴重な経営資源である。