図解塾のテーマは「日本経済」ーー全体知で考える。歴史と事実の体系化。分かることが楽しい感覚。

図解塾のテーマは「日本経済」でした。

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  • 今日もありがとうございました。本日の課題は「寺島実郎の『世界を知る力』の図解でした。人数が少なく淋しかったけど、1人1人の作成した図に時間をかけて、内容の深堀などもできました。最後の全体的な感想について述べましたが、この図解塾によって、プレゼンテーションの技術の習得にとどまらず、図解の作成過程を通して日本の外交や経済について日々のニュースのレベルではなく全体知として捉え、考えることができるようになったことです。これは大きな収穫でした。8月はちょっとお休みして、9月から再開とのことです。図解が初めてという方向けの回、少し進んだ応用的な内容の回など、いろいろなニーズに対応できるような企画をしてくださるそうで、期待しています。また、「課外」も、「人生100年時代の生き方」を引き続き期待したいと思います。なお、先日、「50歳からの人生戦略は図で考える」の読書会が開かれました。初めてのブレークアウトルームで少人数で深い話ができてよかったと思います。読書会もぜひ継続していただければ嬉しいです。あれこれ注文ばかりですみません。
  • 本日もありがとうございました。今回は、日本の経済について、勉強できました。一枚の図から、いろいろな見方、いろいろな方向から知識がでてきて、さらにみなさんの図解も工夫されていて、感心しきりでした。分からない・あいまいな言葉は調べ、この図解塾を通して、勉強させていただいてました。図解については、たくさんの情報を一枚にまとめるのは時間と根気が必要ですが、分かってくると楽しさになり、とりあえずまとまったときはうれしくなりますね。分かってくることが楽しい。感覚。良いですね。8月はお休みですが、出歩くことが難しい夏なので、図解にじっくり取り組むのも良いかもしれません。これもモノづくりなのかな。と思いました。今回もありがとうございました。
  •  久恒先生、皆様、本日もお疲れ様でした。図をupした際にもコメントしましたが、「起承転結」を把握するため「世界を知る力」全5回を全て見直す羽目になり、怒涛の情報量となりました。結局、一度の作図だけで満足してしまい、一言に要約して言い換えたり、注釈となるキーセンテンスの差し込んだりという、解り易くする為の「一工夫」を加える事無く粗削りな仕上がりとなってしまいました。プレゼン後ご指摘頂いた訳ですが、このように一度他の方のご意見を頂き推敲するというプロセスは欠かせないという事を再認識しました。一方「日本の埋没」について背景を調査し事実の裏付けを行ったので一層理解を深めることが出来た事は良かったと思いました。先日実施した「国際問題」にも共通していることですが、その問題を取り巻く「歴史」や「事実」を集め組み立て「体系」として理解する事こそ図解の肝であるという事を改めて実感できたことが本日の学びとなった次第です。やはり自分で行動して理解するという事は楽しい事ですね。今回もありがとうございました。

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「名言との対話」7月28日。江尻光一「花は誰のために咲くのか」

江尻 光一(えじり こういち、1926年7月28日-2011年5月6日)は、日本園芸家である。

 東京農大を卒業して須和田農園をひらき,洋蘭の栽培及び品種改良に従事する。1973年からNHKテレビ「趣味の園芸」に出演している。この番組は1967年から総合テレビ、1991年からは教育テレビで放映され、毎回季節に応じたさまざまな植物の育て方や管理法などについて実技を交えて解説する人気のある長寿番組だ。

そのホームページで、江尻光一は「趣味の園芸」放送開始直後に、洋ランの栽培の説明を求められたのがきっかけで、以来2000年代まで洋ランを中心に説明を担当した。趣味の園芸プラスや雑誌にも頻繁に登場した」と説明されている。須和田農園を引き継いだ息子の江尻宗一も江尻光一と同様にランに詳しいとされている。1995年NHK放送文化賞

1991年カトレア「ヨランダ ナカゾネ」での第1回世界らん展日本大賞。1994年(パフィオペディルム「コウガ」)、2011年(セロジネ「ピュアホワイト」)の3度にわたり世界らん展日本大賞を受賞した。2004年には世界らん展で英国王立園芸協会2百周年記念トロフィーを獲得。江尻は「ラン」を育てる大家であった。

2010年第3回市川市民芸術文化賞。日本セントポーリア協会会長などもつとめた。東京農大客員教授もつとめた。

『江尻光一のしくじり園芸日記―失敗から学ぶ花づくりのポイント』という著書では、園芸は才能ではなことを示すため、「いつも枯らしてしまう」「なぜか、花が咲かないなど、数々の失敗を赤裸々に告白し、失敗から学んだ栽培テクニックを書き連ねていて、ガーデナー志望者の共感を呼んでいる。

講演も多かったようで、最晩年の「私が植物から学んだこと~花は誰のために咲くのか~」というタイトルの講演では、風格ある物腰と穏やかな風貌、そしてスーツに蘭の花をあしらったネクタイで登場している。「植物を育てること」と「人を育てること」は共通するという視点で聴衆に感銘を与えている。

「土作り」とは植物が健全に育つ環境を整えることを意味する。ふかふかの土がいいといわれる。栄養分が豊富で、根が伸びる隙間があり、弱酸性の土がいいそうだ。本や人がまわりにあり、学ぶ自由があり、こだわりが少ない中立に近いところが、人が育つ理想的な環境ということだろうか。「見えないところを大事に」とは、根がしっかりしていないと育たない。つまり基礎を大事にせよという示唆であろう。

禅語に「百花春至為誰開」(花は誰のために咲くのか)という言葉がある。講演のタイトルに使っている言葉だ。 哲学的な問いである。禅ではこの問いを心に抱きながら、探していくのが大事だとされる。花は誰の為でもなくただ無心に咲いている、自己実現のために咲いている。それを八木重吉「花は何故美しいか。一筋の気持ちで咲いているからだ」とも言っている。人も同じということだろう。
植物は人である。花は人である。そして蘭は人である。江尻光一が取り組んだ「蘭」には愛、美、雅、そして淑女というイメージがある。美しい淑女を育てることが江尻光一のライフワークとなった。そのテーマは息子にも引き継がれており、私たちはその姿を愛でることができる幸運を持っている。